
クロスオーバーを体験して、クラシックの魅力をまた味わえるようになったのは僕にとって大きな収穫でした。きっかけは、「ESCOLTA」時代にジャンルを問わずたくさんの本物の音楽に触れ、クラシックの素晴らしさを再認識できたこと。改めて「生音」の良さに気づいたし、一周回ってクラシックの超一流の人たちの演奏が本当に素晴らしいなと心底感じたんです。
ポップスって、“しゃがれた声に味がある”とか、“高音は出てないけど、頑張っているのがグッとくる”とか、崩れた魅力や人間らしさも楽しむ音楽だと思うんです。逆にクラシックは、基本的には崩さずに美しさをストイックに追求する、様式美の世界なんですよね。オペラで「ヴィンチェロー!*」って歌ってるのに高声が出てなかったら「出てないね」というだけで、「味があるね」とはなりません。いい意味でポップスは人間らしさや音楽の自由さを無限に楽しむもの。クラシックは厳密な制約の中でパフォーマンスをして、そこでいかにスコア以上の音楽を膨らませることができるかという、圧倒的様式美の中に人間性を見出す世界だと思ったんです。両方の音楽の良さを知り、才能あふれる人たちに出会った「クロスオーバーの時代」は、この後、ミュージカルの世界に足を踏み入れる自分にとって、とても貴重で驚きと発見だらけの日々でした。
*註:プッチーニのオペラ《トゥーランドット》第3幕のアリア「誰も寝てはならぬ」のクライマックスで「Vincerò(ヴィンチェロー)」と繰り返し歌われる。「私は勝利する」の意
【東京公演】
日程: 2025年10月10日(金)~11月29日(土)
会場: 東急シアターオーブ
【札幌公演】
日程: 2025年12月9日(火)~18日(木)
会場: 札幌文化芸術劇場 hitaru
【大阪公演】
日程: 2025年12月29日(月)〜2026年1月10日(土)
会場: 梅田芸術劇場 メインホール
【福岡公演】
日程: 2026年1月19日(月)~31日(土)
会場: 博多座
出演:
エリザベート(ダブルキャスト) 望海風斗/明日海りお
トート(トリプルキャスト) 古川雄大/井上芳雄(東京公演のみ)/山崎育三郎(北海道・大阪・ 福岡公演のみ)
フランツ・ヨーゼフ(ダブルキャスト) 田代万里生/佐藤隆紀
ルドルフ(ダブルキャスト) 伊藤あさひ/中桐聖弥
ルドヴィカ/マダムヴォルフ 未来優希
ゾフィー(ダブルキャスト) 涼風真世/香寿たつき
ルイジ・ルキーニ(ダブルキャスト) 尾上松也/黒羽麻璃央
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