指揮者独自のアイディアが採用されることもある。マルク・ミンコフスキはこの場所であえて音を出さずに沈黙したり、あるいは楽員に「ワッ!」と絶叫させたりしている。これは本当にびっくりさせられた。ほかにもなんとか聴衆を驚かせようと、この場所で奇抜なアイディアを披露する指揮者たちを見てきた。求む、斬新なアイディア。

ハイドン/交響曲第94番《驚愕》第2楽章(マルク・ミンコフスキ指揮、グルノーブル・ルーヴル宮音楽隊)

飯尾洋一
飯尾洋一 音楽ライター・編集者

音楽ジャーナリスト。都内在住。著書に『はじめてのクラシック マンガで教養』[監修・執筆](朝日新聞出版)、『クラシック音楽のトリセツ』(SB新書)、『R40のクラシッ...