ローマ賞とは?19世紀フランスで絶大な権威を誇った作曲家の登竜門の歴史と審査方法
2020.04.13
原作を挫折する前に『レ・ミゼラブル 百六景』
「長い休みには、普段読めない長編を読みましょう」と言われ、中学生のときに挑戦したのがフランス文学の金字塔、ヴィクトル・ユゴー(1802=1885)の長編小説『レ・ミゼラブル』だ。
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そのときは、かの有名なジャンバルジャンが銀の楼台を盗むエピソードあたりで挫折した(もしかすると、そこまでも行かなかったかもしれない。少なくともファンティーヌは出てこなかった)。今思えば、あまりにも早い挫折である。
それ以来、素晴らしいミュージカル版であらすじも知っているから、読まなくていいやと放り投げてきた。なにせ、2442ページ(岩波文庫版)という大作だ。「挫折した」というフランス人も何人か知っている。
鹿島茂さんの『新装版 レ・ミゼラブル 百六景』(文春文庫刊)は、そんな“レミゼ挫折勢”の強い味方だ。
500ページ近い本の厚さに、一瞬は慄くが恐れることなかれ。字は大きめだし、本の約半分は19世紀に出版される際、挿絵として掲載された木版画。大切な部分を106シーンに分けて、ストーリーだけでなく、当時の習慣や情勢なども盛り込んである。
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