スピーカーやアンプの組み合わせ試行錯誤で、「音遊び」の沼に入る!
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
コロナの影響下、自室で過ごす時間が長くなり、BGMを流したり、じっくり音楽鑑賞する人が増えているかもしれません。
私は演奏会の機会が減ってしまったあたりから、部屋での「音遊び」が加速してゆきました。もちろん、音楽ホールでの生演奏の素晴らしさはありますが、自宅でまったりコーヒーを飲みながら、お気に入りのCD、LPレコード、ハイレゾ音源などを楽しむ時間もこれまた格別です。鬼気迫る名演も、歴史的な名盤も、自分の体力的・時間的余裕のあるときにいつでも楽しめるのですから。
というわけでここ数ヶ月、ネットワークCDレシーバー、真空管アンプ、ちょっとレトロなスピーカー、レコードブレーヤーなどなど、自分のお財布と相談しながら、リーズナブルなラインで揃えては楽しんでおります。もらい物のスピーカースタンドも大活躍です。
自分の耳・目・手触りなどで、一つひとつ好みのものを揃えてゆき、組み合わせ方で音がガラッとかわったりするのが、なかなか面白いです。自分で組んだシステムで音源をスタートし、スピーカーから音が流れるその瞬間……とてもワクワクします!
そして、その先に待っているのが一喜一憂(笑)。 今まで聴いたことのない奥行きが出た! とか、なぜか音割れしてしまう……とか、機材の置き方や調整のバランスなどで、生き物のように音楽が変化していくのは、楽器のメンテナンス次第で自分の演奏が変わっていく感覚と、ほぼ一緒。エンドレスに楽しいです(笑)。
ONTOMOでもお馴染みのオーディオ評論家の生形三郎さんにアドバイスをもらったり、音楽講座などでご一緒しているオーディオ・メーカーのフォステクスさんから機材を貸し出していただいたりして、オーケストラにはこれ! バロックの室内アンサンブルにはこれ! 無伴奏チェロにはこれ! など、ベストなスピーカーとアンプの組み合わせを考えては悶絶しています(笑)。
実家の父が使っている、もう20年近くも前に発売されたオンキヨーのスピーカーD-102EXGをネット販売でゲット。もちろん中古。いわゆるスペック的には最新機器よりはるかに「劣る」のかもしれませんが、温かく、なぜか艶かしいこの響きが大好きで、ギターソロや、ジャズのアルバムをずっと聴き続けてしまいます。
最新スピーカーでは、フォステクス創業70周年記念モデルのユニット、FE103A。メーカーより期間限定で試聴貸し出ししていただいています。直径10cmのユニットですが、12cm用のエンクロージャー(スピーカーボックス)に装着された姿で、我が家にお出ましになりました。
最新の音って……すごいですね! ブルックナーの交響曲などを聴くと、サワサワとした繊細な弦楽器も、パーンとはじける金管楽器も、奥行き豊かに解像度高く響いてくるのです。私の6畳間に、優秀なミニサイズのオーケストラが登場しました……。爽やかでクリアなサウンドだけれど、硬質すぎず耳あたりもいい。真空管アンプにつないで、LPをかけてみたら、これまた晴朗な響きが心地よく、音割れしやすいピアノのアルバムなども、あっさり綺麗に再生されました。
機材によって、こんなに違うんだなぁ……と、まさに一喜一憂。
こうやって人は、沼にズブズブとハマってゆくのですね。恐ろしい(笑)
昨今では少しずつコンサートも再開され始める一方、配信中継もメジャーになりつつあるかもしれません。自室での「音遊び」、開拓のしがいはありそうで、まだまだ模索は続きそうです。
今回はジャズの音源をご紹介。なぜか、オーディオで遊びはじめてから、ジャズが楽しくなってきました。
LPの再生は音割れしやすかったキース・ジャレットの「ケルンコンサート」。最新スピーカーであっさり綺麗に鳴りました。※参考音源
ハイレゾ音源でドハマりしております。ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン。※参考音源
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly