
読みもの
2021.11.04
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」 File.84
気高い薔薇に、イタリアの作曲家トスティの歌曲を想う


飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
今やスマートフォンのカメラ機能が素晴らしく充実しておりますね。最新のなんて、結構暗くてもかなり綺麗な仕上がりになるそうで。
しかし、カメラ好きとしましては、カメラというメカそのものが好きだったりするので、できればなんでもカメラで撮りたいのであります。
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でも、日々の暮らしの中で「おお! 写真に撮りたい」という偶然の出会いに恵まれた瞬間、必ずしもカメラを持ち合わせている訳ではございません。
そんなとき、やや屈辱を覚えつつ(?)、やはりスマホカメラに頼ってスナップしてしまうのであります。
先日撮った、この写真もその一枚。
住宅街、ご家庭のややワイルドなお庭から、電線に届きそうな勢いでニョキーンと一本のバラが空に伸びておりました。すごい!
なんというか、上から目線で見下されている感じがするのも、薔薇というお花のキャラクターでしょうか。薔薇よ、あなたにはそうあってほしい、と思ってしまう。ワイルドでも気高くて。青空とのコントラストが素敵でした。
*
薔薇にちなんだ音楽はたくさんありますが、本日はイタリアの作曲家フランチェスコ・パオロ・トスティ(1846〜1916)の「薔薇の香りが漂い」という歌曲をリンクいたします。こういう曲は、やはり女声がいいなと思いますね。
トスティは、英国に渡り、王室の声楽教師としても活躍した人物です。この曲は、ガブリエル・ダヌンツィオの詩にトスティが音楽をつけた「二つの小さな夜想曲」の中の一曲です。

フランチェスコ・パオロ・トスティ(1846〜1916)。イタリアの作曲家。声楽教師としても活動し、多くの歌曲を残した。
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」

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