日めくりオントモ語録/ピエタリ・インキネン

読みもの
2018.07.21

日本フィルは若返っていますから、アケオ・ワタナベを知らないプレイヤーがほとんどでは? でも日本フィルには彼の遺伝子があります。オーケストラはほんとうに不思議、神秘的です。だから好きなのですが。

―― ピエタリ・インキネン「音楽の友」2016年11月号より

2018年6月、2年間の契約延長を発表し、素晴らしい関係を見せている日本フィルハーモニー交響楽団とフィンランド出身の首席指揮者インキネン。上記の言葉は、2016年の首席指揮者就任時インタビューから。
フィンランド出身であるインキネンは、日本フィルハーモニーの創設に関わり、初代常任指揮者である渡邉暁雄(日本人の父と、フィンランド人の母をもつ)の遺伝子が、今の日本フィルハーモニー交響楽団にも受け継がれ、シベリウスや北欧の作品にふさわしい音色を持っていると語りました。

シベリウス:交響曲第4番 イ短調 ~ 1. テンポ・モルト・モデラート

ピエタリ・インキネン指揮 日本フィルハーモニー交響楽団

ピエタリ・インキネン (Pietari INKINEN 1980- )

現在、日本フィルハーモニー交響楽団、プラハ交響楽団、ルートヴィヒスブルク城音楽祭の首席指揮者を務める。
今年9月より、新たにザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。
これまでに、ニュージーランド交響楽団音楽監督を8年間務めたほか、ミュンヘン・フィル、スカラ・フィル、ロサンゼルス・フィル、イスラエル・フィル、バイエルン放送響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、フランス放送フィル等に客演。オペラの分野においても、ベルリン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ドレスデン国立歌劇場をはじめ、各国のオペラ・ハウスに出演。
昨シーズンは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ベルリン放響、ブダペスト祝祭管と初共演。17-18シーズンのハイライトには、ケルン・ギュルツェニヒ管、ハンブルク北ドイツ放響、フィンランド歌劇場の《蝶々夫人》におけるデビュー、BBCフィル、フィンランド放響等との共演が予定されている。

渡邉暁雄(Akeo WATANABE 1919-1990)

1919年6月5日、東京生まれの指揮者。1990年6月22日没。日本人の牧師の父と、フィンランド人の声楽科の母のもとに生まれる。1934年、東京音楽学校(現芸大)に入学、ヴァイオリンを専攻し、ローゼンストックに指揮を学ぶ。ヴァイオリン奏者から指揮者に転じ、1948年、東京フィルハーモニー交響楽団初代常任指揮者に就任。1950年、ジュリアード音学院指揮科に留学、ジャン・モレルに師事する。1956年、日本フィルハーモニー交響楽団の創設に参加し、音楽監督・常任指揮者に就任、同団を第一級のオーケストラに育て上げた。一方、欧米各国から招かれて、ベルリン・フィルを初めとする著名なオーケストラを指揮した。1985年には、日フィルを率いて、欧州9カ国で公演して好評を博し、翌86年、指揮生活40周年記念演奏会を開いた。また、フィンランド音楽やフランス音楽を日本に紹介した功により、フィンランド政府とフランス政府より勲章を受賞するなど、日本を代表する指揮者として活躍した。

左から渡邉暁雄、一人おいて岩城宏之、山本直純(1953年頃)
撮影者不明 - 岩城宏之『森のうた』(朝日文庫、1990年)


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