ショスタコーヴィチ「いつもあなたのことを考えています」〜交響曲に隠れたピアニストの名前
大作曲家たちも、恋に落ち、その想いを時にはロマンティックに、時には赤裸々に語ってしまいました。手紙の中から恋愛を語っている箇所を紹介する、作曲家にとってはちょっと恥ずかしい連載。
第9回は、ショスタコーヴィチが想いを寄せたアゼルバイジャンのピアニスト、エルミーラへの手紙を紹介! ある曲の楽譜を書いて想いを告げたり、交響曲に名前を忍ばせたり……音楽家同士ならではの愛のやりとりに注目です。
ショスタコーヴィチをはじめとするロシア・ソ連音楽、マーラーなどの後期ロマン派音楽を中心に、『レコード芸術』『CDジャーナル』『音楽現代』誌、京都市交響楽団などの演奏会...
「交響曲第10番」に秘められたアゼルバイジャンのピアニスト
ショスタコーヴィチの「交響曲第10番」は謎めいた曲だ。
有名なのは、ソロモン・
これに対して、第3楽章に出てくる「ミーラーミーレーラー」
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番~第3楽章
ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィル
エルミーラは、1942年、
1948年、エルミーラはミロン・
ある名曲の楽譜を書いて愛の告白!?
エルミーラがショスタコーヴィチから最初の手紙を受け取ったのは
最初の手紙から2か月後、6月21日の手紙の一番下に、
チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》~
セルゲイ・レーメシェフ(t) ボリス・ハイキン指揮 ボリショイ劇場o.
ただ、ニーナ夫人がまだ存命中だったこともあるだろう。彼は、
ともあれ、この時期、ふたりは頻繁に会っていたようだ。
8月29日の手紙では、
7月25日の手紙で、ショスタコーヴィチは、
エルミーラが、
12月28日、
エルミーラのその後
しかし、彼らのやりとりは次第に減っていく。1953年、
エルミーラはその後、作曲家としては、フィクレト・
アミロフ&ナジーロヴァ:アラビアの主題によるピアノ協奏曲
ショスタコーヴィチとの関係についてはずっと沈黙していたが、
実際のところ、二人の関係がどこまで進展したのか、
参考文献
A New Insight into the Tenth Symphony of Dmitry Shostakovich, Nelly Kravetz
, Shostakovich in Context(Rosamund Bartlett(ed.)) p.159-174
Shostakovich’s Tenth Symphony The Azerbaijani Link – Elmira Nazirova, Aida Huseinova, Azerbaijan International Spring 2003
https://www.azer.com/aiweb/
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