【音楽が「起る」生活】ヤーコプスのバロック最先端、期待のムーティ「ローマの松」
2025.03.28
30秒でわかるラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
エルガー:愛の挨拶について30秒で丸わかり♪
イギリスの作曲家エドワード・エルガー(1857~1934)は、バロック時代のヘンリー・パーセル以降長らく国際級の作曲家を生み出してこなかったイギリスに久々に登場した巨匠として知られています。ロマン派のスタイルにイギリス的な特質を結びつけた彼の高貴な音楽は、イギリス国民に広く愛され、尊敬されるとともに、国際的にも広く認められました。
大器晩成型の作曲家で、大規模な作品に傑作を多く残しましたが、小品にも優れた曲を書いており、そのことは初期の所産であるこの《愛の挨拶》からも明らかです。もともと恋人キャロライン・アリスへの婚約記念の贈り物のピアノ曲として書かれ、出版にあたっては生まれて間もない娘キャリスに献呈されました。
題のとおりのいかにも愛のこもった優美で親しみやすい曲で、作曲の翌年にはエルガー自身の手で管弦楽版も作られたほか、ヴァイオリンやチェロ、あるいは管楽器など、さまざまな楽器で演奏される機会の多い名品です。
作曲年: (原曲)1888年;(管弦楽編曲)1889年
演奏時間: 約4分
編成: (原曲)ピアノ;(管弦楽版)フルート1、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、弦5部