読みもの
2025.03.13

今週の音楽家の名言【指揮者・沖澤のどか】

Webマガジン「ONTOMO」でインタビューをした音楽家の記事から、心に響く名言をお届けします。今週は指揮者・沖澤のどかさんの名言をどうぞ。

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

この記事をシェアする
Twiter
Facebook

自分がいいと思うもの、自分がこれは違うって思うものに自信を持ってほしいです。

――「ONTOMO」2024.08.18 インタビューより
沖澤のどかに50の質問!〈後編〉自分の意外な一面は? オフの過ごし方は? 刺激を受ける場所は?

沖澤のどかさんは、2019年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、いまもっとも注目される若手指揮者の一人です。その後もベルリンを拠点に活躍し、オペラとオーケストラの両分野で才能を発揮しています。

「自分がいいと思うもの、自分がこれは違うって思うものに自信を持ってほしいです。」

この言葉には、音楽だけでなく、どんな分野においても大切なメッセージが込められています。沖澤さん自身、指揮という仕事を通して、自分の音楽観を貫くことの重要性を実感してきました。オーケストラをまとめ、音楽の方向性を示す指揮者にとって、自信を持って判断することは不可欠です。もし迷いがあれば、演奏者も不安になり、音楽そのものが揺らいでしまうからです。

この姿勢は、指揮者だけでなく、私たちの日常生活にも通じるものがあります。たとえば、仕事での意思決定や、人生の選択においても「自分の感覚を信じる」ことはとても大切です。他人の意見に流されるのではなく、自分が「これは良い」「これは違う」と感じたことに確信を持つことが、納得のいく結果を生むのではないでしょうか。

沖澤のどかさんの言葉は、音楽を愛するすべての人に向けたエールのように感じられます。自分が良いと思うものを信じ、違うと感じたものには勇気をもって「違う」と言えること。これは、音楽に限らず、どんな世界でも大切な姿勢です。

この言葉を通じて「自分の感覚を信じること」の大切さを改めて感じてみてはいかがでしょうか。

沖澤のどか(おきさわ・のどか)

2019年、名高いブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、併せてオーケストラ賞及び聴衆賞を受賞。2018年には、最も権威ある国際的な指揮コンクールの一つである東京国際音楽コンクール<指揮>でも優勝(及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞)している。第28回(2020年度)渡邉曉雄音楽基金音楽賞、公益財団法人ソニー音楽財団 第21回(2022年度)齋藤秀雄メモリアル基金賞 指揮部門、第1回(2023年度)毎日芸術賞ユニクロ賞受賞。セイジ・オザワ松本フェスティバル首席客演指揮者。
2020年から2022年までベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミー奨学生、及びキリル・ペトレンコ氏のアシスタントを務めた。2023/24シーズンは、バーゼル室内管弦楽団、ウィニペグ交響楽団、ケベック交響楽団等にデビューする。また、NHK交響楽団の定期公演へのデビューのほか、東京交響楽団及び2022/23シーズンにアーティスト・イン・レジデンスを務めたミュンヘン交響楽団へ再登場する。
青森県生まれ。幼少期からピアノ、チェロ、オーボエを学ぶ。東京藝術大学で指揮を高関健、尾高忠明両氏に師事して修士号を取得。2019年には、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリンでクリスティアン・エーヴァルトとハンス・ディーター・バウム両氏のもと第二の修士号を取得した。ベルリン在住。
2023年4月から京都市交響楽団第14代常任指揮者に就任。

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ