特集「オーケストラを応援しよう」

33歳の若きシェフ川瀬賢太郎が率いる、フレッシュな神奈川フィルハーモニー管弦楽団

読みもの
2018.12.18

2014年に29歳の若さで常任指揮者に就任した川瀬賢太郎。神奈川フィルとの良好な関係を築き、2022年3月まで契約の延長が決まっている。
世代交代も進み、フレッシュなプレイヤーとベテランの先輩が良いダイナミズムを生み出している神奈川フィルと、来シーズン「変容」をテーマに取り組む川瀬氏は、どんな変化をしていくのか。期待が高まる!

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写真:青柳聡
推薦するナビゲーター
山田治生 音楽評論家
山田治生
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山田治生 音楽評論家
1964年京都市生まれ。1987年、慶應義塾大学経済学部卒業。1990年から音楽に関する執筆活動を行う。著書に、小澤征爾の評伝である「音楽の旅人 -ある日本人指揮者の...
奥田佳道 音楽評論家
奥田佳道
奥田佳道 音楽評論家
1962年東京生れ。ヴァイオリンを学ぶ。ドイツ文学、西洋音楽史を専攻。ウィーンに留学。 多彩な執筆、講演活動のほか、1993年からNHK、日本テレビ、WOWOW、クラ...
もくじ

シェフにきく「あなたのオーケストラは何色?」 ~常任指揮者 川瀬賢太郎

Q. あなたのオーケストラはいま何色ですか?

白。

常任指揮者 川瀬賢太郎
写真:青柳聡

Q. その色を選んだ理由を教えてください。

僕が神奈川フィルと仕事していて面白いのは、どんな色にも染めることができる、っていう喜びなんですよね。だから、本当にポジティブな意味での白です。
神奈川フィルは、何色にでも染まることができる、1回1回が本当にナチュラルにスタートすることができるのが楽しいところ。そういう理由で白を選びました。

ナビゲーターからの推薦状「神奈フィルの魅力」

奥田佳道(音楽評論家)

ステージを観る!
これもコンサートの醍醐味だ。憧れのプレイヤーが演奏中に交わすアイコンタクト。プレイヤーの表情や仕草からも音楽が聴こえてくる。ホールを美しい調べが満たす。
常任指揮者、川瀬賢太郎のタクトに導かれ、神奈川フィルの音楽が、いまとてもいい。ツイッターを飛び交うファンの感想も熱い。お目当てのプレイヤーも多い感じ。
ソロやアンサンブルでも活躍中の首席ソロ・コンサートマスター石田泰尚、コンサートマスター﨑谷直人ら、トップ奏者のプレゼンスに喝采を。管弦打楽器の才媛、俊英、頼もしい中堅、ヴェテランが織り成す楽の音を楽しみたいものである。367日にはコンサートマスター﨑谷や首席奏者たちを交えたバッハ、それに川瀬がタクトを執るストラヴィンスキーの「兵士の物語」も響く。横浜みなとみらいホール・小ホールで時空を超えた名曲に抱かれたいものである。

ナビゲーターからの推薦状「はじめの一歩にオススメの公演」

山田治生(音楽評論家)
「定期演奏会みなとみらいシリーズ第348回」

まず“神奈川フィルの顔”である首席ソロ・コンサートマスター石田泰尚が独奏を務めるブロッホのヴァイオリン協奏曲に注目! よく演奏されるブルッフではなく、ブロッホである。バーバーやバルトークの第2番と同時代のロマンティックなヴァイオリン協奏曲。
メインのシェイクスピアの戯曲を原作とする《夏の夜の夢》もオススメ。川瀬賢太郎が得意とするメンデルスゾーン。今回はナレーション付きの上演なので、ギリシャの森での夏至の夜の騒動を描く作品が一層楽しめるだろう。最近好調の神奈川フィルのアンサンブルにも期待。

はじめの一歩にオススメの公演
定期演奏会みなとみらいシリーズ第348回

日時 2019年5月11日(土) 14:00 開演
会場 横浜みなとみらいホール
料金 S席6,000円/A席4,500円/B席3,000円/ユース(25歳以下)当日1,000円/シニア(70歳以上)各席種10%引き

指揮者 川瀬賢太郎(常任指揮者)
共演者 石田泰尚(ヴァイオリン) 半田美和子(ソプラノ) 山下牧子(メゾソプラノ)
東京混声合唱団(女声合唱)

曲目
ブロッホ/ヴァイオリン協奏曲
メンデルスゾーン/劇付随音楽「夏の夜の夢」Op.61

公式ページはこちら

神奈フィルにきく! ファンと出会える場は?

Q. 社会貢献やアウトリーチ活動にはどのようなものがありますか?

1.  地元のサッカーや野球と演奏コラボ!
地元横浜のプロ球団(横浜F.マリノス、DeNAベイスターズ)の試合前に、金管打楽器のメンバーによるファンファーレ演奏を行ない、チーム・オリジナルの楽曲を編曲して演奏したり、国歌を演奏したりしてコラボレーションを行なっています。

2. ショッピングモールでフルオーケストラ!?
横浜ランドマークタワーの1階サカタのタネガーデンスクエアで年2回程度、フルオーケストラによる無料の演奏会を実施。メンデルスゾーンの結婚行進曲やワーグナーなど親しみやすい楽曲を買い物客などに向けて演奏することで、多くのファン層を取り込むことに成功しています。

3. 小学生に本物の音楽体験を!
全国各地や神奈川県内で小学校を中心とした体験事業を年間数十回開催しています。
事前ワークショップで練習をしたあと、フルオーケストラでの演奏で、一緒にリコーダーなどで共演したり、児童が作詞作曲したオリジナルの合唱曲をオーケストラ伴奏で歌ったりします。鑑賞だけではなく、より深い体験で音楽とのつながりを強固なものにします。

横浜F.マリノスの試合前には、金管十重奏でマリノスの応援歌やファンファーレ、アンセムなどを演奏。サポーターが大声援やフラッグなどで応え、地元・横浜の仲間として一緒に盛り上げてくれる。
DeNAベイスターズの試合を華やかに盛り上げるファンファーレ演奏。©YDB
ゆめコンサート体験事業では子どもたちに向けて。
ラグビー国際試合にも出演!
横浜ランドマークタワーに響き渡るフルオーケストラ。

Q. はじめて神奈フィルの公演を聴くとしたら、どれがオススメ?

県民ホール名曲シリーズです。初めての方でも特にクラシックの名曲を厳選し、どなたでもわかりやすく聴けるシリーズです。

はじめての神奈フィルにオススメの公演
定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ第5回

日時 2019年4月20日(土)15:00開演
会場 神奈川県民ホール
出演
指揮:太田弦
ピアノ:阪田知樹
チェロ:佐藤晴真
司会:田添菜穂子

プレコンサート曲目
B.マルティヌー:ロッシーニの主題による変奏曲(アメリカに亡命したマルティヌーがアメリカ時代に作曲したピアノとチェロの為の作品)/演奏:佐藤晴真
G.ガーシュウィン(W.ビアテル編曲):3つの前奏曲/演奏:阪田知樹

曲目
「アメリカ」新世界で生まれ育ち移り行く音楽達
コープランド:「ロデオ」より“カウボーイの休日”
コープランド:バレエ音楽「アパラチアの春」より“シンプル・ギフト”
アンダーソン:タイプライター
アンダーソン:マクドナルドじいさんは農場をもっていた
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲(抜粋)
J.ウィリアムズ:雅の鐘
コルンゴルト:映画「嵐の青春」
J.ウィリアムズ:映画「スターウォーズ」よりメインタイトル、アステロイド・フィールド
ジョン・ケージ:4分33秒
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104より第1楽章
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」より第4楽章 ほか

料金
S席6,000円/A席4,500円/B席3,000円/ユース(25歳以下)当日1,000円/シニア(70歳以上)各席種10%引き
※未就学児童のご入場はご遠慮ください
※定期会員割引等をご希望の方は、神奈川フィル・チケットサービス(045-226-5107)にてお申し込みください

公式ページはこちら

定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ第6回

日時 2019年6月15日(土)15:00開演
会場 神奈川県民ホール
出演
指揮:川瀬賢太郎
共演:横浜少年少女合唱団

曲目
「ロシア」~3大バレエの1つ クラシックバレエの傑作~
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」Op.71

料金
S席6,000円/A席4,500円/B席3,000円/ユース(25歳以下)当日1,000円/シニア(70歳以上)各席種10%引き
※未就学児童のご入場はご遠慮ください
※定期会員割引等をご希望の方は、神奈川フィル・チケットサービス(045-226-5107)にてお申し込みください

公式ページはこちら

神奈川フィルハーモニー管弦楽団

1970年に発足。1978年7月に財団法人、2014年4月の公益法人への移行にあたっては、神奈川県・横浜市をはじめとする自治体、企業、個人から多くの寄付を受け、公益財団法人に認定された。神奈川県の音楽文化創造をミッションとして、神奈川県全域を中心に幅広い活動を続けている。

県内各地で特別演奏会を開催し、オペラ、バレエ、レコーディングなどに数多く出演。音楽教育にも積極的で、子どものためのコンサートを各地で開催。神奈川フィルのメンバーと児童・生徒との音楽的交流を通して音楽の魅力を伝えるとともに次代の神奈川フィルのファンを増やしていく取り組みとして好評を得ている。そのほか、養護施設等を対象とした室内楽ボランティア・コンサート、川崎市では障がいをもつみなさんがベートーヴェン「第九」を歌う「しあわせを呼ぶコンサート」を開催するなど、地域に根ざした活動を行っている。東日本大震災で被災した宮城県石巻市や南三陸町などへ赴き、復興支援コンサートを毎年開催している。また、2002年より国内で長い歴史をもつポップス・オーケストラを立ち上げ、2013年からは、横浜市の音楽フェスティバル「横浜音祭り2013」にあわせ、「ヨコハマ・ポップス・オーケストラ」として始動。ジャンルを超えた幅広い音楽に挑戦し、より多くのお客様に音楽の感動を伝えている。

これまでに「安藤為次教育記念財団記念賞」(1983)、「神奈川文化賞」(1989)、「NHK地域放送文化賞」、「横浜文化賞」(2007)を受賞。CD録音としては、現田茂夫指揮、團伊玖磨作曲の歌劇「ひかりごけ」(演奏会形式)や佐藤功太郎指揮、ヒンデミットの歌劇「ロング・クリスマスディナー」などセンセーショナルな作品の録音が評価された。シュナイト指揮のベートーヴェン/交響曲第6番「田園」やブラームス/交響曲第1番、金聖響とのマーラー/交響曲第2番「復活」(創立40周年記念演奏会)、交響曲第9番、交響曲第10番(デリック・クック補筆完成版)、さらに2015年からはフォンテック・レーベルより川瀬賢太郎とのマーラー/交響曲第2番「復活」、レスピーギ「ローマ三部作」、ドヴォルザーク「新世界」が立て続けに発売され、いずれも高い評価を得ている。近年では、映像配信やソーシャルネットワークサービス(SNS)など新しいメディア媒体も意欲的に取り込み、新聞にもたびたび取り上げられるなど多方面で注目を集めている。名誉指揮者に現田茂夫、特別客演指揮者に小泉和裕、常任指揮者に川瀬賢太郎を擁している。

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