イベント
2023.06.22
7月22日(土)~8月11日(金・祝)音響抜群のホールでオーケストラ三昧の夏

フェスタサマーミューザKAWASAKI 2023 今年のおすすめ公演を一挙紹介!

19年目を迎えた夏の風物詩「フェスタサマーミューザ KAWASAKI」では、今年も21日間にわたって多彩なコンサートが行なわれる。同音楽祭の最大の魅力は、東京&神奈川の代表的オーケストラの演奏を、音響抜群のミューザ川崎シンフォニーホールで集中的に聴けること。その中からおすすめの公演をご紹介しよう。

柴田克彦
柴田克彦 音楽評論家

音楽マネージメント勤務を経て、フリーの音楽ライター、評論家、編集者となる。「ぶらあぼ」「ぴあクラシック」「音楽の友」「バンドジャーナル」「モーストリー・クラシック」等...

昨年のフェスタサマーミューザ KAWASAKIにおけるフィナーレ公演の様子(東京交響楽団)©T.Tairadate

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オーケストラのシェフ格が指揮する注目公演

ここで注目したいのは各オーケストラのシェフ格が指揮する公演だ。

まずは楽団を大飛躍させた常任指揮者・高関健東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。ガーシュウィン&バーンスタインの活気ある名曲が夏の気分を盛り上げる(7/26)。

続いては9年目の名コンビ、音楽監督・大野和士東京都交響楽団。シベリウスの「交響曲第2番」等の北欧プロで涼やかかつ深い世界を表出する(7/28)。

読売日本交響楽団は常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレが初登場。歌劇場の実績豊富な名匠が、壮大な楽劇を凝縮した「『ニーベルングの指環』~オーケストラル・アドヴェンチャー」等の演目で自国ドイツ音楽のエッセンスを届け(8/1)、日本フィルハーモニー交響楽団は、次期首席指揮者の敏腕カーチュン・ウォンが、《展覧会の絵》等の色彩的な楽曲を堪能させる(8/9)。

昨年の東京交響楽団によるオープニングコンサートの様子。今年のオープニングコンサートでは、ジョナサン・ノットがチャイコフスキーの交響曲第3番《ポーランド》&第4番を本邦初披露(!)。ノットとチャイコフスキーの出会いに新たな伝説が生まれる予感(7/22) ©N.Ikegami.

山形と大阪から2楽団が初登場、出張サマーミューザも聴き逃せない

首都圏以外の楽団の出演も同音楽祭の魅力。今年は山形交響楽団と日本センチュリー交響楽団が初登場を果たす。

古楽に長けた山形響は、首席客演指揮者の鈴木秀美と彼が驚愕する才腕を持ったヴァイオリニスト・石上真由子による古典~ロマン派プログラム(7/30)、室内楽的な緻密さを誇る日本センチュリー響は、ミュージックアドバイザーの秋山和慶と12歳の天才ヴァイオリニスト・HIMARIによるメロディアスなプログラムを用意(8/8)。いずれもこの機会にぜひ聴いておきたい。

昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワで開催される「出張サマーミューザ@しんゆり!」の2公演も聴き逃せない。

1つは2018年の当音楽祭で鮮烈なN響デビューを飾った熊倉優神奈川フィルハーモニー管弦楽団のオール・フランス・プログラム。2つの協奏曲を含むカラフルな演目を俊才たちが奏でる鮮度抜群の公演だ(7/29)。

もう1つは生気漲る名指揮者・広上淳一東京交響楽団。ラフマニノフの交響曲第2番等のロマンティック・プログラムで陶酔の境地へ誘う(8/5)。

このほか、ミューザのジャズ部門・新ホールアドバイザーに就任したマルチな音楽家・宮本貴奈が豪華ゲストを迎えておくる「サマー・ナイト・ジャズ」(7/23)や、名物企画「真夏のバッハ」(8/5)「イッツ・ア・ピアノワールド」(8/5)など、オーケストラ以外の公演も魅力十分だ。

柴田克彦
柴田克彦 音楽評論家

音楽マネージメント勤務を経て、フリーの音楽ライター、評論家、編集者となる。「ぶらあぼ」「ぴあクラシック」「音楽の友」「バンドジャーナル」「モーストリー・クラシック」等...

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