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2023.11.14

「第18回難民映画祭」で指揮者グスターボ・ドゥダメルのドキュメンタリーが日本初上映

川上哲朗
川上哲朗 Webマガジン「ONTOMO」編集部

東京生まれの宇都宮育ち。高校卒業後、渡仏。リュエイル=マルメゾン音楽院にてフルートを学ぶ。帰国後はクラシックだけでは無くジャズなど即興も含めた演奏活動や講師活動を行な...

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特定非営利活動法人 国連UNHCR協会が開催する「第18回難民映画祭」が、オンラインで開催中だ。「困難を生き抜く難民の力強さ」をテーマにした珠玉のドキュメンタリー6本(日本初公開の5作品、2021年に上映した1作品)が上映されている。基本的に、鑑賞は無料だ。

映画祭への参加は、「寄付つき鑑賞」(1作品につき1000円/6作品まとめて申し込むと3000円)、または「無料鑑賞」を選択することができる。寄付金は匿名寄付として、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の難民援助活動に役立てられる。

難民映画祭とは

2006年に日本初の「難民」に焦点をあてた映画祭としてスタートしました。映像の力を通じて、難民となった人たちが困難を生き抜く力強さを伝え、日本社会で難民問題への理解と共感を広げることを目的に毎年開催しています。これまでに世界各地から集めた260作品を上映、10万人以上の方々にご来場いただきました。

音楽ファンにとって特に注目なのが、指揮者グスターボ・ドゥダメルのドキュメンタリー映画「ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦」(日本初公開)。

ロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督、パリ・オペラ座音楽監督(2023年まで)、ウィーン・フィルやベルリン・フィルと定期的に共演し、2026年からはニューヨーク・フィルハーモニック音楽・術監督就任が報じられている、今世界でもっとも人気のある指揮者のひとりだ。

ドゥダメルは南米ヴェネズエラ生まれ。彼は、自身がマエストロと呼び慕う(映画でも重要な役割を果たす)ホセ・アントニオ・アブレウが、1975年に創設した貧困児童のための音楽プログラム「エル・システマ」の出身。カラフルなジャケットを着て、エル・システマ出身の若者たちによるシモン・ボリバル・ユース・オーケストラを指揮する映像を観て、彼を知った方も多いのではないだろうか。

映画は、マドゥロ政権下での混乱が続くヴェネズエラにおける、ドゥダメルとヴェネズエラに住む音楽家たちを追っている。2019年までの3年間に国民の1割が国外流失したと言われているヴェネズエラだが、音楽ファンにとってもドゥダメルの政権批判や、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラのツアー中止のニュースは記憶に新しい。

ストに参加して傷つくもの、国を去るもの……。それぞれの音楽家たちが音楽への情熱、国への愛、そして次世代の「若き才能」のために闘う姿に胸を打たれる。今、この時にも、「音楽をする権利」のために奮闘している人たちがいるのだ。

映画祭はオンライン開催のほか、11月23日(木・祝)/11月25日(土)には劇場開催も予定されている。奮って参加してほしい。

イベント情報
第18回難民映画祭

申し込み方法

「第18回難民映画祭」公式ウェブページにて申込受付

※劇場開催(東京)は、先着順で、定員に達し次第締め切ります。

 

参加費

 

・オンライン鑑賞、劇場鑑賞ともに、1作品につき(A)寄付つき鑑賞(1000円)または(B)無料鑑賞、から選択してお申込みください。

・オンライン鑑賞で6作品まとめて申込む場合は、(A)寄付つき鑑賞(3000円)または(B)無料鑑賞になります。

※本映画祭は、企業・団体・個人の皆様のご寄付やご協力によって運営されていますので、寄付つき鑑賞にご協力いただければ幸いです。将来を担う若年層の方たちが参加しやすいように、無料鑑賞の選択肢を設けています。(11/23にカナダ大使館で開催する上映は、参加費はなく無料鑑賞のみとなります。)

※上記寄付は匿名寄付として、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の難民援助活動に役立てられます。

川上哲朗
川上哲朗 Webマガジン「ONTOMO」編集部

東京生まれの宇都宮育ち。高校卒業後、渡仏。リュエイル=マルメゾン音楽院にてフルートを学ぶ。帰国後はクラシックだけでは無くジャズなど即興も含めた演奏活動や講師活動を行な...

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