インタビュー
2024.01.06
1月29日(月)東京オペラシティ コンサートホール 注目の6名が海外研修の成果を披露

若手世代トップレベルの歌手たちによる競演「明日を担う音楽家による特別演奏会」

文化庁による「新進芸術家海外研修制度」を活用して海外研修を行なった6名の歌手が、帰国後にその成果を発表するスペシャル・コンサート「明日を担う音楽家による特別演奏会」が1月29日、東京オペラシティ コンサートホールで開催されます。

これまでに鳥木弥生、笛田博昭、山本耕平など多くの歌手がこのステージに立ち、活躍の一歩を踏み出している注目の舞台であり、若手世代トップレベルの実力に触れるチャンス。あなたも、次代のオペラ界のスターを見つけに出かけませんか?

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

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「明日を担う音楽家による特別演奏会」の6名の出演者に、3つの質問!

1、海外研修ではどのような学びがありましたか?とくに力を入れて取り組んだことは?
2、「明日を担う音楽家による特別演奏会」での演奏曲目の聴きどころと、演奏会への意気込みをお聞かせください。
3、オペラ界の明日を担う一員として、これからどのようなオペラ歌手になっていきたいですか?

すでに海外でのキャリアをスタートさせている出演者も含む逸材揃い。回答からうかがえる6名6様の個性、そして意気込みに、このスペシャルコンサートへの期待が高まります。

平野柚香(ひらの・ゆずか/ソプラノ)

【平野柚香(ひらの・ゆずか)/ソプラノ】
栃木県那須塩原市出身。国立音楽大学声楽専修卒業、東京藝術大学大学院オペラ科修了。二期会オペラ研修所第58期修了。新国立劇場オペラ研修所第20期修了、在籍中にANAスカラシップ認定者としてスカラ座アカデミー(イタリア・ミラノ)、バイエルン州立歌劇場付属研修所(ドイツ・ミュンヘン)で研修を行なう。令和2年度文化庁新人芸術家海外研修制度にてイタリア・ミラノ/スイス・ルガーノに留学。第1回日光国際音楽祭声楽コンクールにて第1位及び大賞を受賞。《コシ・ファン・トゥッテ》フィオルディリージ役、《イル・カンピエッロ》ルシエータ役、《ロメオとジュリエット》ジュリエット役、《ドン・ジョヴァンニ》ドンナ・アンナ役、《フィガロの結婚》スザンナ役など多数のオペラに出演。二期会会員

研修先:令和2年度 スイス・ルガーノ

演奏予定曲:ヴェルディ/《椿姫》より「ああ、そは彼の人か…花から花へ」

海外研修では、会話の中でイタリア語のテンポ感・リズム感が自然と身につき、それが私の音楽にも素晴らしい影響を与えたように思います。

今回の演奏会では、研修の成果を披露するのに相応しい、さまざまな技巧が詰まった魅力のある曲を選びました。皆様に楽しんでいただけるよう頑張ります!

皆様の望む音楽と私の望む音楽、その両方を叶え、届ける音楽家になりたいと思っています。今後とも応援をよろしくお願いいたします!

保科瑠衣(ほしな・るい/ソプラノ)

©Fukaya/auraY2
【保科瑠衣(ほしな・るい)/ソプラノ】
東京藝術大学、同大学院独唱科卒業。サントリーホール オペラ・アカデミー第1期修了。大学院卒業時に「戸田あや子様海外派遣奨学金受給生」に選ばれ2017年に渡伊。イタリア国立パルマ音楽院声楽科を満点賛辞付き、さらに特別賛辞を受け首席卒業。現在同音楽院古楽科に在籍。2019年にヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場2018/2019シーズン公演、モーツァルト作曲オペラ《シピオーネの夢》リチェンツァ役で欧州デビュー。それ以降はサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、フィレンツェ歌劇場管弦楽団、フィラルモニカ・トスカニーニ、イ・ソリスティ・ヴェネティ等とソリストとして共演。

研修先:令和3年度 イタリア・パルマ

演奏予定曲:モーツァルト/《ポントの王ミトリダーテ》より「脅かす運命に」

大学の尊敬する先輩方が、この「新進芸術家海外研修制度」を利用して海外へと飛び立ち、その後素晴らしいキャリアを築き上げていらしたことに憧れて、私もこの制度に志願しました。若いうちになんでも挑戦し、やってみることの大切さを、年を重ねたいま痛感しています。

私がイタリアでのキャリアを始めるきっかけとなったオペラの作曲家がモーツァルトだったのですが、それ以来いつも大事なコンサートでモーツァルトの作品を歌ってきました。今回も、私にとって大切な作曲家であるモーツァルトの作品を歌いたいと思っていたところに、この華やかなアリアを知り、ピッタリだと思って選びました。イタリアで学んだことを100%発揮できるよう、精一杯演奏いたします!

上島 緑(かみしま・みどり/メゾソプラノ)

©Fukaya/auraY2
【上島緑(かみしま・みどり)/メゾソプラノ】
松本深志高校卒業。東京藝術大学音楽学部声楽科を経て同大学院修了。卒業時に同声会賞を受賞。イタリア・スポレート実験歌劇場研修所、ファビオ・ルイージ氏が音楽監督を務めるヴァッレ・ディートリア音楽祭アカデミア修了。グアルディアグレーレ音楽祭でのパーセル《ディドとエネアス》ディド役でデビューし、ユトレヒト古楽音楽祭にソリストとして出演するなど活躍の幅を広げている。イタリア サンコロンバーノ国際コンクール特別賞受賞。現在クレモナ モンテヴェルディ音楽院に在籍し、ヴェネツィアではジョルジョ・チーニ財団においてヴィヴァルディの研究を続ける。令和2年度文化庁新進芸術家海外研修員、2022年ロームミュージックファンデーション奨学生。

研修先:令和2年度 イタリア・クレモナ

演奏予定曲:チャイコフスキー/《オルレアンの少女》より 「その時が来た」

海外研修中は、イタリア、クレモナで勉強しました。ストラディヴァリウスが300年かけて名器となっていったように、歌い手も限りある人生の中で常に進化し磨かれる楽器でありたいと思わせられました。コロナ禍での研修は、多くの発声、解剖学の本を読むよい機会でもあり、今その知識が大きな財産として生かされています。

今回の演奏会では、ジャンヌ・ダルクを題材とした曲を選びました。神の啓示を受け、故郷に別れを告げるすべての歌詞には、強く心揺さぶられるものがあります。オペラを演じる上で、役の心情が自然に解ること、それは私にそれを歌うべきだと言われているような感覚になります。この演奏会のために選んだ曲目を、精一杯歌わせていただきます。

まずは歌い手本人が自分の心を震わせる歌を歌えなかったら、お客様には当然伝わらないものだと感じます。己の魂が歓喜する歌を歌い続けたい。お客様に「伝わる」演奏家でありたいと思います。

井上大聞(いのうえ・たもん/バリトン)

©野村誠一
【井上大聞(いのうえ・たもん)/バリトン】
京都府出身。京都市立京都堀川音楽高校、および東京藝術大学 音楽学部声楽専攻卒業。同大学院声楽科を修了。新国立劇場オペラ研修所21期修了。日本トスティ歌曲コンクール2019特別賞。第89回日本音楽コンクール 声楽部門(歌曲)第3位。その他にもさまざまな賞を受賞している。新国立劇場オペラ公演2020/2021シーズンのチャイコフスキー《イオランタ》にロベルト役でデビューを果たす。2022年より文化庁の令和3年度新進芸術家海外研修制度にてイタリア・ボローニャに留学。イタリアではロッシーニ《ブルスキーノ氏》題名役、《絹のはしご》ジェルマーノ役、ドニゼッティ《鐘》エンリーコ役等に出演。

研修先:令和3年度 イタリア・ボローニャ

演奏予定曲:ロッシーニ/《絹のはしご》より「愛を穏やかに」

海外研修では、本当に書ききれないほどのたくさんの学びがありました。その中でもとくに、詩や言葉を正しく、大切に扱うことの重要性を師匠にはこっぴどく教わりました。

今回の演奏会で選曲したのは、実際にイタリアで演じたオペラ《絹のはしご》のジェルマーノのアリアです。演奏機会が多くない作品ですが、ロッシーニの魅力が詰まった大好きな1曲です。

まだまだ道半ばではありますが、実際に見て聴いて得た感動を、自分の歌で、声で多くの人に伝えられような、そんな歌手を目指しています。

内山建人(うちやま・けんと/バリトン)

【内山建人(うちやま・けんと)/バリトン】
大阪府出身。京都市立芸術大学大学院修了。在学中より関西歌劇団、関西二期会などの公演にソリストとして携わる。びわ湖ホール専属歌手として活動した後、2019年にドイツに拠点を移した。ベルリン、クロアチアでの《フィガロの結婚》フィガロ、ルーマニアでのオペラガラなどに出演し、ドニゼッティ《ダリンダ》世界初演のウバルド役でベルリン・コンツェルトハウスにデビュー。また、ベルリン・ドイツ・オペラ《Bär*in》バリトンの代役を急遽務め成功を収めた。オペラ以外にもベートーヴェン「第九」、バッハ、テレマンなどの作品にドイツ各地で携わる他、ベルリンで《美しい水車小屋の娘》を演奏する。ブランデンブルク州ヨーロッパ賞、京都市長賞受賞。文化庁海外派遣研修生として研修をしたベルリン芸大オペラ科を2023年3月に修了。

研修先:令和3年度 ドイツ・ベルリン

演奏予定曲:ワーグナー/《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より「なんとリラの香ることか」

海外研修では、世界の第一線で活躍する歌手の技術や華を肌で体感しました。ドイツの聴衆に向けてドイツ語の作品を演奏する生活で、血の通った言葉を使う訓練ができました。

今回の演奏会で選んだハンス・ザックスは若手が歌う役ではありませんが、この曲は源流にドイツ歌曲があり、アプローチできると考えました。皆さんに聴いていただけることを楽しみにしています。

自分の携わった舞台が、舞台芸術の素晴らしさを初めて知る人の原体験になれば、こんなに嬉しいことはありません。そのためにできることに今後も毎日取り組みます。

野町知弘(のまち・ともひろ/バリトン)

【野町知弘(のまち・ともひろ)/バリトン】
東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、同院修了。新国立劇場20期研修生。文化庁新進芸術家海外研修生修了。イタリア、リヴォルノで行なわれるマスカーニフェスティバルにてオペラ《シルヴァーノ》レンツォ役でデビュー。

研修先:令和2年度 イタリア・ミラノ

演奏予定曲:ドニゼッティ/《ランメルモールのルチア》より「残酷で不吉な苛立ちが」

日本にいて正確に学びにくいことの一つとしてイタリア語の発音があると思います。海外研修では、イタリア人が日常で喋っている発音はもちろん、イタリア人が学ぶイタリア舞台語発音を日常生活やレッスンで知り、それを発声のテクニックと合わせていくことを目標に取り組みました。

往年の大歌手は正確に支えられたポジションで鼻歌のように歌ってオーケストラを超えてきたというのはよく聞く話ですが、自分もそういった境地に少しでも近づきたいと考えています。今回の演奏会でオーケストラと共演する機会をいただき、自分の声がオーケストラとホールでどうなるのかというのを知るよい機会ですので、観客の皆様には温かく見守っていただき、これまで学び考えたことを昇華した演奏ができるように努めたいと思います。

今のオペラ界は世界的に間違った方向に向かっていると思うので、その風潮を正せる実力と影響力のある人間になりたいと思います。

公演情報
新進芸術家海外研修制度の成果 明日を担う音楽家による特別演奏会

日程: 2024年1月29日(月)19:00開演

会場: 東京オペラシティ コンサートホール

料金: S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500(全席指定・税込)

 

出演:
平野柚香(ソプラノ)
保科瑠衣(ソプラノ)
上島 緑(メゾソプラノ)
井上大聞(バリトン)
内山建人(バリトン)
野町知弘(バリトン)

指揮:角田鋼亮
管弦楽: 東京フィルハーモニー交響楽団

司会:永井美奈子

 

演奏予定曲:

ヴェルディ/《椿姫》より「ああ、そは彼の人か…花から花へ」
平野柚香(ソプラノ)

モーツァルト/《ポントの王ミトリダーテ》より「脅かす運命に」
保科瑠衣(ソプラノ)

チャイコフスキー/《オルレアンの少女》より 「その時が来た」
上島 緑(メゾソプラノ)

ロッシーニ/《絹のはしご》より「愛を穏やかに」
井上大聞(バリトン)

ワーグナー/《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より「なんとリラの香ることか」
内山建人(バリトン)

ドニゼッティ/《ランメルモールのルチア》より「残酷で不吉な苛立ちが」
野町知弘(バリトン)

※上記オペラ・アリアの他、重唱の演奏を予定

 

詳しくはこちらから

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