インタビュー
2025.10.19
ショパンコンクールファイナルを終えて

ヴィンセント・オン〜インスピレーションはどこにでも存在しているもの

第19回ショパン国際ピアノコンクール、ついにファイナルが幕を開けました。
18日に登場したマレーシアのヴィンセント・オンさんは、ステージ上で司会者と握手を交わす姿が印象的だった出場者のひとり。どこか自然体で、音楽とともに呼吸しているような彼に、ステージに向かうときの心構えや、日常のなかで音楽に向き合う姿勢について聞きました。

三木鞠花
三木鞠花 編集者・ライター

フランス文学科卒業後、大学院で19世紀フランスにおける音楽と文学の相関関係に着目して研究を進める。専門はベルリオーズ。幼い頃から楽器演奏(ヴァイオリン、ピアノ、パイプ...

©Krzysztof Szlezak

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「自分がなぜ音楽を愛しているのか」という原点に立ち返る

——ステージで演奏するとき、あなたにとってもっとも大切なことは何ですか?

ヴィンセント・オン いちばん大切なのは、「音楽を信じること」です。

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演奏後に取材に応じるオンさん

——どうすればそれができるのでしょう?

ヴィンセント・オン それは……自分の中にもともとあるものから生まれるのだと思います。誰かに「こうしなさい」と言われたからそうする、あるいは「やらなければならないからやる」というような理由で何かをしても、それは難しいし、自然にはならないんです。

とはいえ、言うほど簡単なことではありません。実際には、やりたくないことでもやらなければならない場面がたくさんありますから。

だからこそ、常に「自分がなぜ音楽を愛しているのか」という原点に立ち返ること、そのバランスを保つことが大切なんです。

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