2020.01.14
おやすみベートーヴェン 第30夜【ボンでの少年・青年時代】
8つの歌曲(リート)第7曲「マルモット」——ゲーテの詩にのせて歌われるモルモットとの旅
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ゲーテの詩にのせて歌われるモルモットとの旅 8つの歌曲(リート)第7曲「マルモット」
この歌曲集は、さまざまな詩人によるほらふき話、恋のときめき、厭世、死への憧憬、戯言、謙虚といった人生の機微について歌った8曲からなる。
その第7曲は、1789年に出版された『ゲーテ著作集』に収められたジングシュピール用の台本《がらくた村の年の市》の中に含まれるもの。
「僕は諸国を漫遊してきた(ドイツ語)、モルモットと一緒に(フランス語:アヴェック・ラ・マルモット)、いつも食うには困らなかった(ドイツ語)、モルモットと一緒に」という風にドイツ語とフランス語が交互に使われる。
イ短調で8分の6拍子のこの歌曲は、早くから日本の小学校の音楽教材に採用されていた。素朴な民謡風の歌曲ながら、持続低音を使うなど吟遊詩人風の情趣ももつ。マルモットより日本では英語のモルモットが一般的に使われる。
解説:平野昭
この作品は短調で書かれていますが、歌詞からその場面をイメージしてみるとほっこりするものがありますね。
作品紹介
8つの歌曲(リート)第7曲「マルモット」Op.52
作曲年代:1790年頃
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