プレイリスト
2020.03.08
おやすみベートーヴェン 第84夜【天才ピアニスト時代】

弦楽三重奏のための《セレナーデ》——13種類もの編曲版が出版された隠れた名曲の筆頭

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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13種類もの編曲版が出版された隠れた名曲の筆頭 弦楽三重奏のための《セレナーデ》

1796年から97年にかけて作曲されたこの《セレナーデ》は、ベートーヴェン作品中でももっとも広く親しまれた音楽である。

 

7楽章編成だが、両端楽章(1、7楽章)は同じ行進曲による入退場の音楽だ。

 

喜びにあふれた、生彩に富んだ行進曲で始まる。ピチカート奏するチェロを伴いヴィオラの重音和音のうえにヴァイオリンが優美な主題を歌う。

 

第3楽章メヌエットに続く、ニ短調の第4楽章は2拍子のアダージョで、チェロの伴奏音形の上にヴァイオリンとヴィオラの二重奏による哀愁に満ちた音楽が静かに流れるが、これを打ち消すかのように2拍子、ニ長調のスケルツォがアレグロ・モルトで現れる。

 

第5楽章は明るいヘ長調、3拍子のポラッカ舞曲。

 

そして、第6楽章はアンダンテ・クワジ・アレグレット、2拍子のニ長調主題と4つの変奏、そして、8分の6拍子による変奏的コーダが続き、楽章終止として再び2拍子の変奏コーダが付加されている。

 

そして、退場行進曲だ。ベートーヴェン生存中に何度も再版され、とくにパリとロンドンでは大人気を博した、また、小編成の弦楽オーケストラや管楽四重奏、ピアノとヴィオラ、ピアノとフルート、ギターとフルート等々13種類ほどの編曲版も出版されていた。隠れた名曲の筆頭と言ってよい。

 

解説:平野昭

3人で演奏しているとは思えないくらい、厚みのある響きですね。さすが、「隠れた名曲の筆頭」です。

 

 

作品紹介

弦楽三重奏のための《セレナーデ》Op.8

作曲年代:1796~97年?(ベートーヴェン26~27歳?)

出版:1797年10月

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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