レポート
2023.09.28
「親子でスピーカーを作ろう!」夏休み親子工作ワークショップレポート

子どもたちがスピーカー作りに初挑戦!夏休みの工作で良い耳を育てる❝良い音❞を

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

メイン・ビジュアル:夏休み親子工作ワークショップ「親子でスピーカーを作ろう!」でスピーカー作りに取り組む親子の皆さん。左端はDJ・ハギーさん(8月21日・長谷川書店ネスパ茅ヶ崎店6階ギャラリー)
※個人情報の観点から参加者の顔にはモザイクをかけています

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茅ヶ崎で愛される老舗書店初のオーディオクラフトイベント

加山雄三さんやサザンオールスターズなど、多数の著名人を輩出したことで知られる茅ヶ崎市。その中心駅であるJR東海道本線の茅ヶ崎駅前に、地元で愛され続けている老舗書店の長谷川書店があります。南口に「本店」「南口駅前店」と姉妹店の長谷川楽器店が、北口には「ネスパ茅ヶ崎店」があり、湘南の知の泉として地域に根づいています。

「ネスパ茅ヶ崎店」1階では『stereo』や『音楽の友』といった雑誌のほか、スピーカーなどの付録が付く「ONTOMO MOOK」が好評だったことから、音楽やオーディオに関するコラボイベントができないだろうかと考えていた長谷川静子店長。

親子でスピーカーを一緒に組み立てるという体験をしたら、より音楽に親しみを持ってもらうきっかけになるのではと思い立ち、夏休み期間中に工作課題としても提出できるものを作るイベント企画が立ち上がりました。

会場は「ネスパ茅ヶ崎店」の6階で、ワンフロアが催事用スペースとなっており、紙芝居や絵本の読み聞かせなどのイベントが定期的に行なわれています。しかし、オーディオクラフトイベントは初めてのこと。

参加者全員がスピーカー作り未経験。はたしてちゃんと組み立てられるのか……

イベントには地元湘南を中心に活躍する DJ・HAGGY(DJ・ハギー)さんがゲスト参加。30℃を超える真夏日だったにもかかわらず、午前と午後とでそれぞれ定員数に近い5~6人の方が参加しました。

当日は地元出身のDJ・HAGGY(ハギー)さんがスペシャルゲスト(写真は昨年末に撮影したもの)。さすが地元の人気者だけあって、イベントの最後にはみなさんから記念撮影をお願いされていました

参加者は地元茅ヶ崎市の方がほとんどで、DJ・ハギーさんも「どこの小学校に通ってるの? ああ、●●小学校? 俺、そこの卒業生!」などと地元ならではの話を交えつつ、抜群のトーク力で参加者とコミュニケーションを取りながら場を盛り上げました。

いちばん遠い所からの参加者は、逗子市から来てくれた親子。小学5年生の男の子で、宇宙では音がしないと知ったことをきっかけに、夏休みの自由研究で「音が鳴る理由」をテーマに調べているとのこと。スピーカーから音が鳴る理由についても興味津々で、「空気の振動で音が鳴るということまでは調べたから知ってたけど、スピーカーから音が鳴るのもやっぱり空気の振動が関係しているんだね!」と驚いていました。

今回のイベントで組み立てた stereo編 ONTOMO MOOK『これならできる特選スピーカーユニット 2022年版マークオーディオ編』の特別付録であるマークオーディオ製6㎝フルレンジ・スピーカーユニット 「OM-MF4-MICA」と、『これならできるスピーカー工作 2022』の特別付録である対応エンクロージャー・キット(左右のスピーカー)。中央のデジタルアンプとウッドケースは試聴用に使用しているもので、今回のイベントでは組み立てていません

「今までこういうスピーカーを作ったことがある人はいますか?」と聞かれると、午前・午後の回ともに大人も含めて経験者はゼロ。このスピーカーは基本的によほどのことがない限り失敗することはない構造になっているものの、未経験者でもはたして問題なく作れるのでしょうか。

ONTOMO Shop担当者が講師役として組み立て方を説明。ところどころ必要に応じて手伝ったり、アドバイスを行なったりしました

脱落者ナシ。自作のスピーカーから良い音が鳴ったときの最高の笑顔

このスピーカー、実は簡単に組み立てることができます。板材同士を間違えないように木工用接着剤でくっつけ、必要部材をプラスドライバーでネジ止めするだけでできあがり。あとはきれいに仕上げるための器具(ハタガネ)と工具が数点必要になりますが、いずれもホームセンターなどで簡単に入手できるものばかりです。

実際、参加者たちも特に作業工程でつまずくことなく組み立てていました。ネジ締めなど子どもの力だけでは難しい箇所については、大人にフォローしてもらいましたが、片方で約1時間、トータルでおよそ2時間で全員組み立てることができました。工作に慣れている人であれば、片方30分もあれば組み立てることができてしまうかもしれません。

工作に慣れていないと、組み立てた板に多少のズレが生じてしまうこともありますが、はじめて作ったのだからそれもまたご愛嬌。それ以上に、子どもたちの心には、自分でここまで組み立てることができたという自信と喜びが生まれたようです

ここまで組み立ててみたものの、ちゃんと音が鳴るのだろうか……。これは子どもたちにとってもドキドキの瞬間だったと思います。しかし、ちゃんと音が、しかも素晴らしくよい音が、自分が作ったスピーカーから鳴った瞬間、皆とてもよい笑顔を見せてくれました。それはきっと隣で手伝っていた大人たちにとっても、忘れられない最高の笑顔となったことでしょう。

作ったスピーカーは各自持ち帰り、家で好きなシールを貼ったり、オイルを塗ってより本格的な見た目のスピーカーにしたり、自分の好きなようにカスタマイズができます。本来、このスピーカーは大人向けに作られた製品ですので、子どもにとっては本格的すぎたかもしれません。しかし、子どものうちからよい音に触れ、よい音楽を聴く耳を育てることはとても重要です

数年後、子どもたちが大人になったときにも、今日作ったスピーカーの素晴らしい音で音楽を楽しんでいてくれますように。

◆この記事で紹介したONTOMO MOOK

スピーカー】 「これならできる特選スピーカーユニット 2022年版マークオーディオ編

【エンクロージャー(筐体)これならできるスピーカー工作 2022

 

◆スピーカーを組み立てたら一緒におすすめなグッズ

スピーカーを鳴らすためにはアンプが必要です。

【アンプ】stereo編 ONTOMO MOOK「デジタルアンプが奏でる心地よい音世界

 

上記のアンプをケースにセットするだけで音が変わります。

ケースフィディリティムサウンド製 無垢スプルース材のウッドケース

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

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