2024.02.29
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でクラシックが語る深層心理
劇中にオペラ舞台そのものを挿入する映画は、『ゴッドファーザーPARTⅢ』(1990)、『ハンニバル』(2001)など前例は少なくありませんが、オペラ舞台、ピット、舞台裏、客席、舞台装置、ロビー、屋上と、オペラハウスのあらゆる場所を組み合わせて撮ったサスペンスとしては、『ローグ・ネイション』はひじょうに凝った作りとなっています。それが、あの世界に名だたるウィーン国立歌劇場なのですから、クラシック音楽ファンならずとも興味を持つことでしょう。
しかも、映画のために、ウィーン国立歌劇場、ウィーン・フィルのメンバーによって映画用にカットした演奏を収録するという徹底ぶりで、音質も秀逸です。もしサラウンドの環境があれば、名演奏を存分に味わいながら映画を楽しめます。
監督・脚本:クリストファー・マッカリー(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』)
出演:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴァネッサ・カービー、イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、ヘンリー・ツェニー
配給:東和ピクチャーズ
©2023 PARAMOUNT PICTURES.