2024.02.29
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でクラシックが語る深層心理
コッポラ監督の父、カーマイン・コッポラは、ジュリアード音楽院等で学んだフルート奏者で、20世紀前半を代表する世界的指揮者トスカニーニが率いるNBC交響楽団の楽団員だった。
その後、作曲家に転じたカーマインは、息子の映画作品の音楽を相次いで担当。『ゴッドファーザー PART II』『ゴッドファーザー PART III』ではロータとともに、共作者として正式にクレジットされ、アカデミー賞を受賞した。また、世界的に有名になった『地獄の黙示録』で使われるワーグナー〈ワルキューレの騎行〉の選択にも係わった。
いっけんクラシック曲が目立たない『ゴッドファーザー』だが、実はクラシック音楽のスピリットで満たされた映画である。