映画音楽で大好きな2人の巨匠

でも基本的には映画館で観るのが好きで、1970年の映画『ひまわり』のリマスター版を去年映画館で観に行きました。また、インド映画の『RRR』が公開されてすぐの頃、同じ監督の『バーフバリ』も柏の映画館だけでリバイバル上映されていると聞き、配信されているにもかかわらず駆け付けましたね。

自宅だと、どうしても途中で携帯を触りたくなったり寝っ転がってみたり、いまひとつ集中しきれないけれど、映画館は真っ暗な空間で画面に集中して、その世界に没頭できるのが好きです。

最近観た中では、スピルバーグ監督の子どもの頃を描いた『フェイブルマンズ』という作品がすごく良かったです。幼い頃にどんなふうに映像を録っていたか、刺さる台詞もあったり、お母様がピアニストを目指していた描写もあったり。映画だけにかかわらず「ものをつくる」人を見事に描いていましたし、ジョン・ウィリアムズの音楽も最高でした。

ジョン・ウィリアムズは『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』『インディ・ジョーンズ』『ジュラシック・パーク』など、数えきれないくらい映画音楽の傑作を書いている巨匠で、私も憧れています。

 

『フェイブルマンズ』サウンド・トラック

ほかには、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『トップガン』などで知られるハンス・ジマーも素晴らしい曲が多い巨匠で、大好きです。SFチックな作品では、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』というアカデミー賞を受賞した映画が、マルチバース(多元宇宙)の話で面白かったです。途中で《月の光》も流れます。

映画のロケ地で行ってみたい場所はたくさんあります。まずはニューヨーク、映画『ジョーカー』でジョーカーが踊っていた有名な階段とか、ロサンゼルスにある『ラ・ラ・ランド』に出てくる桟橋とか。日常では体験できないことを2時間ほどで体験できるのが、映画のいいところです。

山本美芽
山本美芽 音楽ライター

ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行なう。著作に「ひとりですいすいひける!はじめてのピアチャレ」1〜3、「練習しない子のた...