読みもの
2023.07.05
元祖ピアノアイドル

松井咲子の 毎日がespressivo! #11 アイドルは世代を超える



元AKB48のメンバーで、当時は珍しかった現役音大生のアイドルとして注目された松井咲子さん。得意のピアノを生かして活動の幅を広げてきた彼女が、ずっと一緒だったピアノを通して見えてくる表情豊かな(espressivo)世界、音楽が与えてくれる❛気づき❜について、語っていきます。

ききて・まとめ
山本美芽
ききて・まとめ
山本美芽 音楽ライター

ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行う。著書「練習しない子のためのピアノレッスン」「ピアノ教本ガイドブック」(音楽之友社)...

撮影:ヒダキトモコ

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子どもの頃からアイドルが大好きだった

子どもの頃からアイドルが大好きでした。小学生の頃に大ブレイクしていたのが「モーニング娘。」。クラスの友だちと誰の真似をするか担当を決めて、振り付けを覚えてきて、休み時間に練習。教室のラジカセでCDを流して、クラスの出し物のときに踊ったりしていました。当時は誰が後藤真希ちゃんの役になるかで、ケンカにまではならないけれど、よく希望が被っていた記憶があります。

中学3年生のときに、インディーズだったAKBの《桜の花びらたち》という曲を聴いて好きになって、振り付けも覚えて体育館で掃除の時間に踊っていました。そのころ「ダンスは簡単なものだ」と思っていたんです。AKBに入って実際にレッスンを受けたら、こんなに大変なんだって驚きましたけれど。

昔のアイドルはソロで活動していたけれど、いまはグループでの活動が主流です。だからAKBの曲をひとりでカラオケで歌うと、息が続かなくなるんです。オリジナルはみんなでかわるがわる歌っているんですね。踊ったりするのもありますし、ひとりで全部歌って踊るのはちょっと難しいです。

松井咲子(まつい・さきこ):1990年12月10日生まれ、埼玉県蕨市出身(蕨市PR大使)。桐朋学園芸術短期大学ピアノ科卒業。元AKB48(在籍期間2008年~2015年8月)。テレビ埼玉「マチコミ/大人散歩」・「魅力まるごと いまドキッ!埼玉」レギュラー。KORG Digital Pianoイメージキャラクター。そのほかテレビ、ラジオ、WEBメディア等に多数出演。

アイドルの曲を作るのが夢

AKBにいたころの楽曲は、イントロの尺がだいたい決まっていて、ファンの方の掛け声が入りやすいタイミングも考えられていました。私の夢として、王道アイドルソングを作ってみたいというのがあります。《言い訳Maybe》や《ポニーテールとシュシュ》など、ライブでみんなが一体になって盛りあがれる曲を作って、それを誰かに歌ってほしい。子どもの頃からアイドルの曲をずっと聴いて歌って育っているので、王道パターンみたいなものが自分なりに見えている気がしています。

韓国のK-POPは格好いい系で、クールな曲が多い印象です。K-POPのアイドルのように格好良くてすごく踊れるアイドルも素敵だと思うんです。でも私は、世代を超えてみんなが一緒に踊れるような曲に愛着を感じます。例えばAKBの《恋するフォーチュンクッキー》は、小さな子どもから高齢者の方まで一緒に踊れるので、そういった世代を超えて参加できる曲を作ってみたい。それが私の夢なんです。

イラストー松井咲子
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山本美芽
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山本美芽 音楽ライター

ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行う。著書「練習しない子のためのピアノレッスン」「ピアノ教本ガイドブック」(音楽之友社)...

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