団体戦でピアノ仲間と出会えた

同じチームになったのは、アナウンサーの杉浦みずきちゃん、YouTuberのピアノ男子ゆうちゃん、TikTokの遠坂めぐさんで、みなさんSNSでバズっている方々です。これまでは個人戦でみんなが敵だったのに、今回はチームだったので心強いし、仲間の演奏は素直にお互い応援できます。

「相手チームにポイントをとられたから、次は私が頑張らなきゃ」とフォローしあったり、「ぜんぜん大丈夫だよ」と声をかけあって、気が楽でした。 

もちろん、競技だけでなくポップスを演奏する時間もあって、今回、私はOffcial髭男dismの《Subtitle》を演奏しました。曲のイメージから、バラードだと思いアレンジしてみると、思いのほかテンポの速い曲だったのが予想外でしたけれど、自分でも弾きたかった曲なので、先生と一緒に自分でアレンジして、すごく気持ちも入りましたね。

結局、私たちはチームとしては負けてしまったのですが、みんな笑顔で終わることができました。ピアノは自分の個性を思い切り出せるのが魅力ですが、コンクールやTEPPENのような競争の場では、孤独な面もあります。今回の団体戦はそれと対照的に、運動会とかお祭りみたいな雰囲気で、次回も団体戦がいいなと思うくらい楽しかったんです。これからも意識して、ピアノの仲間を大切にしていきたいです。

イラストー松井咲子
山本美芽
山本美芽 音楽ライター

ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行なう。著作に「ひとりですいすいひける!はじめてのピアチャレ」1〜3、「練習しない子のた...