2021.01.14
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」 File.43
牛といえば、ブラジル音楽のムード満点! 気分が上がる曲
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
新年が明けて、もはや1月も半ば! お正月気分の抜けてきた今日この頃ではありますが、ここで今年の干支である牛さんの写真をアップ。
続きを読む
数年前に八丈島の牧場を訪れたときに撮影したものです。のびのび放牧されているジャージー牛たちが、ゆったりとした表情を見せてくれました。
この日は朝からすごい霧で、数メートル先も見えなかったのですが、時間が経つにつれてすーっと霧が晴れていき、柔らかに浮かび上がる牛さんの姿を捉えることができました。
2021年は感染症のために、どうにも気分の晴れない幕開けとはなりましたが、モヤモヤとした雰囲気を払拭してくれそうな、牛にちなんだ明るい一曲をリンクいたします。
フランスの作曲家ダリウス・ミヨー(1892〜1974)によるバレエ音楽「屋根の上の牡牛」です。
もともとはチャップリンの無声映画のためにと作られた「シネマ幻想曲」をアレンジし、ジャン・コクトーの台本によるバレエ用に書かれた作品です。ミヨーはかつて友人の外交官クローデルとブラジルを訪れ、そのときに耳にしたブラジル音楽からインスピレーションを得ました。この曲にはいくつものブラジル民謡やタンゴなどのメロディが使われています。
「屋根の上の牡牛」とはなかなかにシュールなタイトルですが、バレエは酒場に集う、さまざまな常連客を描いたもので、パリのシャンゼリゼ劇場でなされた初演は大きな話題となりました。
フランスの作曲家ダリウス・ミヨー(1892〜1974)。
「屋根の上の牡牛」の台本を書いたフランスの劇作家、ジャン・コクトー(1889〜1963)。
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」
2022.03.17
生まれ変わる街の景色を眺めながら、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲を聴く
2022.03.10
カモメたちの日常を見て脳内再生された、軽やかなバッハ
2022.03.03
桃の節句に、シベリウスの乙女度高い「花の組曲」を
2022.02.24
恍惚とした都会の天使に、ピアソラの音楽が寄り添う
2022.02.17
ドビュッシーの音楽が描く、心に沁み入る雪の情景
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2023.01.28
「心と身体にやさしい音楽」の作り方〜豊富なタイトルでリスナーに寄り添う音楽を
2023.01.27
3つのマズルカOp.56——病状が思わしくなく気持ちもふさいでいた時期に作曲
2023.01.27
フィクションにおけるリアルとは?〜木ノ下歌舞伎×岡田利規が生み出す新たな『桜姫東...
2023.01.27
ケルビーニの幻の傑作オペラ『メデア』~人間の本質をみるドラマに共感できる?共感で...
2023.01.26
ヤマハ銀座店で「チック・コリア・トリビュート・ウィーク 2023」が開催
2023.01.26
ケイジャンの独特なフィーリングをもった孤高の音楽家トミー・マクレイン
2023.01.26
キャメレオン竹田の開運ミュージック~Chapter3:タロットカードで毎日占い
2023.01.26
キャメレオン竹田の開運ミュージック~Chapter2-1:目的別! 仕事運/金運...