
読みもの
2021.09.02
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」 File.76
涼やかな甘い音色、ドビュッシーの月の光


飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
9月に入り、雨が降ると突然涼しいというか寒くなったりして、夏が終わりゆくのを感じます。
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今年は何回かき氷食べましたか? 夏の暮らしに欠かせないという方もいらっしゃるでしょうが、私はもう涼しくなるこの時期に、なぜか突然ハマりました。こっくりと甘い小豆系は、秋の入り口にも合いそうです。
甘いといえば、「スウィート」ですが、音楽でいう「組曲」のことを英語で「スウィート」と言いますね。でも、まったく同じ発音ですが、綴りは違います。甘いの「スウィート」はSweet、組曲の「スウィート」はSuite。
Suiteは何か“一揃い“のことを意味する言葉なので、ホテルのスウィートルームのスウィートも、こっちのSuiteです。昔私は、ホテルで甘い時間を過ごすからスウィートルームはSweetだと思ってました(笑)。なぜか組曲もSweetだと思い込んでいたのですが、その理由は自分でもわかりません(苦笑)。
フランス語でも「組曲」はSuiteと綴ります。クロード・ドビュッシー(1862〜1918)の有名な「ベルガマスク組曲」もSuite bergamasqueと書きます。この中の「月の光」は、涼やかな甘みのある名曲ですね。かき氷の写真とともに、今日はこちらをシェアいたします。初秋にぴったりな、アリス=紗良・オットさんの素敵な演奏です。
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」

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