読みもの
2020.09.16
教育音楽アーカイブ〈連載〉ワクワク鍵盤ハーモニカ~だれでもできる!一年生からのスモールステップ1・2・3~

知れば知るほど面白い!鍵盤ハーモニカの構造と導入ハウツー

小学校の器楽の授業では欠かせない楽器「鍵盤ハーモニカ」。新学習指導要領でも、第1学年および第2学年で取り上げる旋律楽器が「ハーモニカ」から「鍵盤ハーモニカ」という表記に変更されました。今まで以上に鍵盤ハーモニカという楽器をよく知り、児童実態に合わせた指導が求められるでしょう。そこで、鍵盤ハーモニカ奏者の妹尾美穂さんによる連載「ワクワク鍵盤ハーモニカ」から、鍵盤ハーモニカの基礎知識と導入についての回をご紹介します。

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全国の音楽の先生に役立つ誌面をつくるため、個性あふれる先生、魅力的な授業、ステキな部活……音楽教育の現場を日々取材しています。〔音楽指導ブック〕〔教育音楽ハンドブック...

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妹尾美穂(鍵盤ハーモニカ奏者で本連載の著者)
トゥック(鍵盤ハーモニカは初挑戦!)

妹尾「鍵盤ハーモニカってどんな仕組みで音が出るのか知ってる?」

トゥック「分からないな―。そもそも鍵盤ハーモニカって鍵盤楽器? 吹奏楽器?」

妹尾「じゃあ、ハーモニカって楽器は知っているかな?  鍵盤ハーモニカはその仲間。フリーリード楽器といって、吹奏楽器・鍵盤楽器の特徴を併せ持ったハイブリッドで奥深い楽器なんだよ。実際に楽器の断面図を見てみよう!」

①バルブが閉じている状態
②バルブが開き空気の流れが生じた状態

妹尾のように鍵盤を押さえることでバルブが開き、空気室に溜まった息が流れ出て、奥にあるリードが振動して音が鳴る仕組みになっているんだよ!」

トゥック「こんなふうにして音が出るんだね!」

妹尾「構造や仕組みを理解して、息の流れを意識しながら音を出すと、音色や演奏に幅が出るよ。いつでも頭の中で、これをイメージしておこう。今回は、鍵ハモの導入時によくある質問に答えていくよ。楽器の扱い方や、ルールを覚えることは上達への近道。しっかりと覚えよう!」

鍵盤ハーモニカあるあるQ&A

Q. パイプがすぐに取れてしまいます……。どう付ければ外れにくくなりますか?

A. メーカーによってパイプのジョイント部分の構造や取り付け方が異なります。まずお使いの機種を確かめてみましょう。

SUZUKI(メロディオン)HOHNER(メロディカ)など、ほとんどの機種のパイプジョイント部分は、ゴムパッキンで本体と固定されるようになっているので、回しながら装着します。

長年使っていると、ゴムが劣化して切れてしまい、息漏れやホースが外れやすくなる原因になります。その場合は部品交換やメンテナンスに出しましょう。

 YAMAHA(ピアニカ)はパイプのジョイント部分に、ゴムパッキンがありませんが、「押しながら回す」ことで、パイプと鍵盤ハーモニカがしっかりと装着されるようになっています。

パイプを本体に差し込むだけでは簡単に外れてしまうので、注意してください。

①パイプは図のような向きでジョイントします
②押しながら回転させて、差し込みます

ここでメーカー別にジョイント部をご紹介します。

SUZUKI「メロディオン」

リング部分にジョイント
L字ジョイントの卓奏唄口の場合

HOHNER「メロディカ」

リング部分にジョイント

YAMAHA「ピアニカ」

ジョイント部分あり
ジョイント部分なし

Q. 唄口を噛んでしまう子や、すぐに無駄な音を出してしまう子がいて困っています。対処法を教えてください。

A. 事前に、演奏後や演奏していないときは、パイプから手を離し、唄口をジョイント部に差し込むことをルールとして決めておきましょう。

先生も話しはじめる前に、子どもたちに声を掛け、唄口をジョイント部分に差し込ませることを習慣にしましょう。

 私は、子どもたちに「セット」と声掛けをし、3つの約束を守らせています。

①音を止める 

②パイプを置く

③話を聞く準備をする

鍵盤ハーモニカ導入アクティビティー

パイプに息を入れてみよう! 

「パイプの先をおでこの近くに持ってきて、息を入れてみよう!」 

額に息を当てることによって、どのような息がパイプの中を入って楽器へ送られているのかを体感します。

冷たい息や温かい息、ろうそくを吹き消すような息とスピード感のある息など、いろいろ試してみましょう。どのような違いがあるでしょうか?

どんな息を吹き込むかは、音色を決める重要なカギとなります。

ワクワクする音を探そう!

「『自由にどうぞ!』と言ったらいろいろな音を出してみましょう。先生が『セット』と言ったら吹くのを止めてパイプを元の位置に戻してね」

このアクティビティーを通して「演奏し終わった後、パイプをジョイントするルール」を定着させます。

32鍵をフルに使って、いろいろな音を吹いて、友達に聴かせたり、好きな音を探したりして、鍵盤ハーモニカへの興味・関心を高めます。

  • すすめ方

①「自由にどうぞ!」の合図で、好きな音を自由に演奏。「セット」の合図で、パイプをジョイントする。これを繰り返す

ゲーム感覚で、吹く時間を長くしたり、短くしたりしてながら、自然と合図を意識させていきます。

② 1番好きな音を探す

③一人ずつ発表する

最後に行う、好きな音の発表は、一人一人の個性を知る手掛かりにもなります。

32色ある音のパレットを楽しみましょう!

——「教育音楽 小学版」2020年4月号連載「ワクワク鍵盤ハーモニカ~だれでもできる!一年生からのスモールステップ1・2・3~」より/妹尾美穂(鍵盤ハーモニカ奏者)

『教育音楽 小学版』2020年4月号

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