松井咲子の 毎日がespressivo! #4 ストピでは受けを狙わなくていい
元AKB48のメンバーで、当時は珍しかった現役音大生のアイドルとして注目された松井咲子さん。得意のピアノを生かして活動の幅を広げてきた彼女が、ずっと一緒だったピアノを通して見えてくる表情豊かな(espressivo)世界、音楽が与えてくれる❛気づき❜について、語っていきます。
ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行う。著書「練習しない子のためのピアノレッスン」「ピアノ教本ガイドブック」(音楽之友社)...
ストリートピアノの選曲で気づいたこと
最近、ストリートピアノのオープニング・イベントなどで弾かせていただくお仕事が増えています。
これまでずっとクラシックを静かなホールで演奏していましたが、ストピ(ストリートピアノ)だと人が近くを横切ったり、呼び出し音が鳴ったり、そんな中で弾くのがいまだに慣れないけれど、新鮮で楽しいです。
当然、選曲は工夫がいります。クラシックよりも「リズムがはっきりした流行りの曲を持っていった方がいいんだな」と、この1、2年で学びました。YouTuberで人気のピアニストが「バズっている曲」をすぐに耳コピして弾いていると、「なるほど」と思います。
私は、最初はクラシックの《小犬のワルツ》とか、「(芸能界特技王決定戦) TEPPEN」で弾いた《夜に駆ける》《世界に一つだけの花》のような曲を弾いていたんです。
どれも充分有名な曲なんですけれど、小さい子でも知っているような、《鬼滅の刃》とか、そっちに寄せるのも大事なんですね。
ご依頼が「クラシック曲を多め」のリクエストであっても、ディズニーのメドレーを咄嗟に入れたり、「あっ、子どもが多い」と思ったら曲順を変えたり。
子どもが知っている曲は何なのか、いま勉強中です。やっぱりディズニーやジブリ、長く放映しているアニメの曲などは、どの世代でも知っているなと感じます。
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