松井咲子の 毎日がespressivo! #6 MCはお客様とのキャッチボール
元AKB48のメンバーで、当時は珍しかった現役音大生のアイドルとして注目された松井咲子さん。得意のピアノを生かして活動の幅を広げてきた彼女が、ずっと一緒だったピアノを通して見えてくる表情豊かな(espressivo)世界、音楽が与えてくれる❛気づき❜について、語っていきます。
ピアノ教育とジャズ・フュージョンを軸に執筆。ピアノ教本研究家として全国で講演を行う。著書「練習しない子のためのピアノレッスン」「ピアノ教本ガイドブック」(音楽之友社)...
MCで自分とお客様の緊張がほぐれる
ライブでのMCは、アウェイな雰囲気をホームに持っていくもの。大切にしています。
ライブでは、まずステージに出て1曲弾きます。みんなが知っている曲を弾いてから、MCを始めますね。お客様は全員、はじめましてというつもりで挨拶して自己紹介をします。
AKBというグループにいて、最近はこういう活動をしていて……と説明をしてから、「TEPPENという番組でピアノを弾いたりしていますが、見たことありますか?」と質問して手をあげてもらうこともよくあります。私が一方的に話すのではなく、キャッチボールになるようにすると雰囲気がほぐれるので。お客様の緊張は私にも伝わりますし。
台本までは作りませんが、事前に「あの話をしよう」と考えて準備はしています。ステージに立ってみると急にエピソードを思い出したり、時間が押してくると話をなくしたり、MCはかなり臨機応変に進めることも多いです。
ライブの最後は明るく盛り上がる曲を弾いて、お客様にも手拍子で参加してもらうと、自分も気持ちよく終われるかな……。曲の紹介では、自分の思いを伝えるだけでなく、「この曲、聴いたことありますか? これで使われていたんですけど」というように、お客様に語りかける場面を意識して。リアクションをいただくと自分が落ち着けるんです。そういう意味では、すごくお客様にも助けていただいていますね。
私は話すほうが落ち着くのでトークを入れていますが、MCが苦手な場合は無理にしゃべらなくてもいいと思います。
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