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2025.08.24
名曲解説100

30秒でわかるショパン:ワルツ第6番(子犬のワルツ)

ショパン:ワルツ第6番(子犬のワルツ)について30秒で丸わかり♪

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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ワルツは19世紀のヨーロッパの社交界でとりわけ好まれた舞曲でした。フレデリック・ショパン(1810〜49)はそうしたワルツというジャンルが本来持つ華麗で優雅かつ軽やかなサロン的な特質を生かしつつも、洒脱で詩的な叙情性を備えたピアノのためのワルツを追求し、生涯約20曲のワルツを書いています。

彼が手掛けた他のジャンルに比べて明るい曲が多いのはサロン音楽としてのワルツの性格を考えれば当然ですが、そこに芸術的な味わいを感じさせるところがショパンらしいといえるでしょう。

その彼のワルツの中でももっともポピュラーなのが《小犬のワルツ》という愛称で知られるこの曲でしょう。ショパンの後期の作で、軽快な動きによるきわめて短いワルツです。《小犬》というタイトルは、ショパンの恋人だった女性作家ジョルジュ・サンドが飼っていた犬が自らの尻尾を追って回る様にヒントを得て曲想を思いついたことに由来するといわれていますが、その真偽は明らかではありません。

ショパン:ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1(子犬のワルツ)op.10-12

作曲年: 1846年もしくは47年

演奏時間: 約2分

編成: ピアノ

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1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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