インタビュー
東京都交響楽団ヴァイオリン奏者・塩田脩さん「都響と石田組の両方で成長できる」


音楽ジャーナリスト。都内在住。著書に『はじめてのクラシック マンガで教養』[監修・執筆](朝日新聞出版)、『クラシック音楽のトリセツ』(SB新書)、『R40のクラシッ...
曲名でネタバレはどこまで許されるのか。ついそんなことを思ってしまうのが、ハイドンの交響曲第94番《驚愕》だ。別名「びっくりシンフォニー」。実のところ、今やだれもびっくりしない「びっくりシンフォニー」になってしまったのだが。
問題の楽章は第2楽章。冒頭主題が弦楽器で静かに奏でられる。一度目は静かに。二度目はさらに静かに。が、二度目のおしまいの一音は全員で「ジャン!」と強奏する。うとうとしかけていた聴衆も驚いて目を覚ます、という仕掛けだ。

あまりに狙いがうまく行き過ぎて、付いたニックネームが《驚愕》。小説の帯で「衝撃の結末! 驚きの大どんでん返し!」などと書かれているのと同じくらい、清々しいネタバレ感がある。今やこの仕掛けで驚く人はほとんどいない。







