読みもの
2020.03.19
「音大ガイド」2.音大の受験対策

(7)音大受験の用語集~音大入試・受験に関する言葉を知っておこう!

「副科ピアノ」「受験講習会」「オープンキャンパス」……など、音大受験の際によく耳にする、知っておきたい用語を説明します。

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『音楽大学・学校案内』編集グループ 音楽之友社

執筆:堀内亮(音楽大学講師)、荒木淑子(音楽ライター)、青野泰史・夢川愛唯奈(編集グループ)。音楽之友社および『音楽大学・学校案内』編集グループは、1958年に年度刊...

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大学案内や各大学Webサイトに出てくる用語

●募集要項、入試要項

各大学で発行される「学生募集要項」「入学者選抜要項」「入学試験要項」。募集人数、入試日程、試験科目、出願手続き、入学手続きなど、入試についての基本的な事項が記載されています。呼び名は必ずしも全大学で統一されているわけではありません。出願書類なども一緒に綴じこまれていることが多いですが、最近はWeb出願できる大学、Web出願のみの大学も増えています。国公立大学はおおむね「入学者選抜要項」が6月頃から、「学生募集要項」(よりくわしい情報が掲載)が10月~12月に発行されます。私立大学は「学生募集要項」「入学試験要項」などがおおむね5月~10月頃に発行されます。各大学から冊子を取り寄せるか、各大学のWebサイトで閲覧することができます。

●シラバス

各大学が発行する、年間授業計画の要項。多くの大学の各Webサイトで閲覧することができ、実際にどのような授業が行われているか、授業名などを知ることができます。入学後、学生はシラバスを見ながら履修する授業を選び、履修登録を行います。

イベント名

●オープンキャンパス

各大学が受験生やその保護者の方を対象に、キャンパスを開放し、学内見学や専攻(学科、コース)の説明、入試説明会などを行うイベント。大学によっては、体験レッスンや模擬授業、学生による演奏会なども実施しています。7月~8月に開催されることが多いですが、年間を通じて実施している大学もあります。

●受験講習会

多くの私立の音大で受験生のために開催。夏期受験講習会や冬期受験講習会など、長期休み期間中に数日間実施されています(さらに春期・秋期、合せて年4回行なう音大もあります)。大学の教員によるマンツーマンのレッスンや、楽典、視唱、聴音など、その大学の入試に必要な科目の授業を受けることができ、受験するために必要な力を培うことができます。受験生は、ぜひ志望校の受験講習会を受講しておきましょう。

入試課題に関する用語

●ソルフェージュ

演奏したり、楽曲を理解したり、創作するのに必要とされる、音楽の基礎教育のこと。読譜、楽典、聴音、視唱(奏)などが含まれます。もともとはソルミゼーション(ウト(ド)、レ、ミ、……)による歌唱訓練のことを「ソルフェージュ」と呼んでいました。一般に、音大受験に必要な訓練で、音大に入学する前に基礎としてある程度、身に付けておくとよいでしょう。

●楽典

「音楽を楽譜に記すための約束・規則を説明する理論」(『音楽小辞典』より)、つまり、音楽の基礎的な知識のことです。内容は、音名、音階、調、音程、和音の理論や、楽語などが含まれます。多くの音大入試に必須とされている科目で、筆記試験で行われます。

●新曲視唱

知らない曲の楽譜を見て、ドレミ(厳密には、音名〈絶対的な音の高さ、固定ド〉や階名〈相対的な音の高さ、移動ド〉)で歌うこと。音大の入試科目となっていることが多く、リズムや音程の正確さが問われます。入試では、事前に予見時間が数十秒~数分間与えられ、歌い始める前に主和音(もしくは開始音など)を聴くことができます。唱法は、「固定ド」「移動ド」などがあり、大学により指定されている場合があります。

●聴音

旋律や和音などを聴いて、楽譜(五線紙)に書き取ること。音大の入試科目となっていることが多いです。単旋律、2声の旋律、和声などの種類の聴音があり、大学や専攻によって出題される内容が異なります。

●コールユーブンゲン

ドイツの指揮者・作曲家のヴュルナーが著した合唱教則本。テンポ、音程、リズムなどを正確に取れるようになるための「ソルフェージュ」の教材としてよく使用されています。

●副科ピアノ

ピアノ以外の専攻の、ピアノの実技試験。音大を目指すなら、どんな専攻でも、ピアノが必須となることがほとんどです(一部、副科ピアノが必須でない音大、試験方法もあります)。

たいてい、「副科ピアノ」はピアノ専攻よりもやさしい課題曲が設定されています。

また音大において「副科」という言葉はしばしば用いられ、主専攻以外の実技の授業やレッスンは「副科」と言われています(「副科声楽」など)。

●密集位置、開離位置

4声の和声聴音(4音、つまり4つの声部〈ソプラノ、アルト、テノール、バス〉からなる和音の進行を聴き取り、楽譜に書くこと)の際によく使われる用語。和音の音(声部)の配置によって「密集位置」と「開離位置」の2種類に分かれ、それにより楽譜の記し方が違ってきます。入試の和声聴音において、密集位置か開離位置かは、大学により異なります。

 

密集位置

「4声体和声(*1)で、上3声(*2)を1オクターヴ以内に配置した状態」(『音楽小辞典』より)。聴音の際は、大譜表の上段に三つの音、下段に一つの音を記譜していきます。

 

開離位置

「4声体和声(*1)で、上3声(*2)を1オクターヴよりさらに広がって配置された状態」(『音楽小辞典』より)。聴音の際は、大譜表の上段に二つの音、下段に二つの音を記譜していきます。

*1 4声体和声:4つの音(ソプラノ、アルト、テノール、バスの4声部)からなる和音の進行のこと。
*2 3声:ソプラノ、アルト、テノールの3つの声部

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『音楽大学・学校案内』編集グループ 音楽之友社

執筆:堀内亮(音楽大学講師)、荒木淑子(音楽ライター)、青野泰史・夢川愛唯奈(編集グループ)。音楽之友社および『音楽大学・学校案内』編集グループは、1958年に年度刊...

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