平均律と純正律のハーモニーの違いを聴き分けられる? 吹奏楽の練習ツール、ローランド JUSTYで耳を育てる!
吹奏楽の経験者であれば、「ドミソの和音をきれいに響かせる」といったハーモニー練習を毎日のように行なっていた人も多いでしょう。基礎合奏やパート練習などで大切な練習ですが、練習時間がますますタイトになっている昨今、指導者だけでなく、演奏メンバー自らが理解して主体的に練習を進められるようにすることが上達への近道。その際に活躍するツールもパワーアップしています。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
吹奏楽で大切な基礎練習のポイント
吹奏楽では、個人練習や楽器ごとのパート練習、金管楽器と木管楽器のセクション練習、そして合奏と、毎日の計画を立てて練習しているでしょう。
個人やパートでチューニングをしたあと、合奏の冒頭に行なうのが基礎練習。低音から高音まで音を重ねていってバランスを整えたり、美しく響かせるためのハーモニー練習、テンポ感やリズム感を養うためのリズム練習をするなかで、音色や音形を統一しながらバンドのサウンドをつくり上げていきます。
特に、ハーモニー練習では、吹く・演奏する以前に、耳を育てる必要もあり、時間をかけているバンドも多いですよね。
(平均的に濁ってしまう)平均律で調律されているピアノや、チューナーで合わせた音を積み重ねただけでは、美しく、豊かな和音を響かせることはできません。まずは、純正律の響きを耳で聴き、その音を吹いて確かめて、体に覚えさせることが大切。
チューナーに頼りすぎると、目からの情報でピッチを合わせるくせがつき、コンクールや演奏会の舞台上でとっさに正しい音程をとることができなくなってしまいます。本番での応用力をつけるためにも、耳で聴いて和音をつくることは必須の練習なのです。
ハーモニーの練習方法としては、わんわんとしたうねりのない純正律の響きを聴いて、きれいなハーモニーとは何かを体感してみたり、歌や楽器で基本となるB♭ durの和音を根音、5音、3音の順に重ねたり、その和音でリズム練習するといったことが、多くのバンドに採り入れられています。
もちろん、B♭の和音だけでなく、他の調や曲に出てくる和音に応用できなくてはいけません。
リズム練習もしかり、毎日毎日、繰り返し基礎トレーニングをして、曲の中で応用する力がついたら、きっと演奏している自分たちも、聴いている人たちも心に響く音楽になるのではないでしょうか。
練習に効果的なツールの使い方
こうした定番ともいえる練習メニューは、学生指揮や部長、パートリーダーなど、リーダーとなるメンバーが自主的に進められると、バンド全体のレベルアップが効率的にできるでしょう。
チューナー、メトロノームは個人やパートで所有するのは当たり前、自分たちの練習を録音しフィードバックするためのレコーダーや、ピッチを調整してハーモニーをつくれるキーボード、アンプなども、各団体1つは持っているものの、こうしたツールは、その使い方が大事です。
以前に取材した名門といわれる中学校吹奏楽部の顧問の先生は、「アンサンブルの練習は、部員が自分たちで行ない、試行錯誤して曲を作っていく」と話していました。毎日のパートごとの基礎練習とは異なり、曲を仕上げていく過程を中学生自らが考え、チャレンジしていくのは、練習の効率を考えても難しい部分が多くあるでしょう。
ただ、いつ・どんなときに・どうツールを使うのか、指導者がその方法やヒントを示しながら、メンバーも考えて練習を組み立てていくことができれば、近い将来、効果的な練習が可能になるはずです。
そんなときに便利なのが、ハーモニー&リズム練習用キーボード、ローランド JUSTY(ジャスティ)です。いち早く活用している同部では、アンサンブルコンテスト直前の練習に、指導者が不在でも出場メンバーが自ら活用していました。
動画:JUSTYでできること
ICT研究校である同校は、授業でiPadやタブレットPCを導入し、各教室には無線ネットワーク(WiFi)環境が整備されています。その恵まれた環境を存分に生かし、部活動でもiPadを効果的に使いはじめていると言います。
吹奏楽部では、iPadにJUSTYの専用アプリを入れて、Bluetooth接続してJUSTY本体を遠隔操作。手元のiPadで操作して中央に置いたJUSTYから音を鳴らし、その音を聴きながらハーモニーを合わせたり、テンポやリズムを確認していました。
また、iPadに入れている参考音源や動画をJUSTYでスピーカー再生し、メンバーみんなで音楽を視聴。自分たちの演奏とどこが違うのか、どうしたら音楽的にいいのか、意見を出しあいます。
また、別の吹奏楽部を取材した際は、ホール練習のときに指導者が客席にいながら、ステージ上のJUSTYをリモコン操作。客観的にハーモニーやバランスなどを聴きながら、バンドのサウンドづくりをしていました。
普段はキーボードを使って練習を行なっていても、ホール練習など実践の場所でのリハーサルでは、指導者が客席など遠くから、聴く→伝えるの繰り返しをする必要があります。客席とステージを行き来すると、音程や和音の調整をする時間が足りず、演奏者もチューナーに頼ってしまう場合が多くあります。
ホールなど本番の響きで練習するからこそ、美しいハーモニーをつくる耳が育つチャンスです。遠くから指導者自らが音を鳴らして説明することができ、練習が中断されずに進められるのはメリットになるでしょう。
JUSTYは、操作ボタンや専用アプリの画面がシンプルで簡単なので、取材した学校でも中学生が操作に迷うことなく使いこなしており、集中力のあるハイレベルな練習風景を見せてくれました。
チューニングや純正律の響きの再現、メトロノーム、トランスポーズなど、吹奏楽や合唱の基礎練習に効果的に活用できるハーモニー&リズム練習用キーボード。
・ 美しいハーモニーを響かせる純正律と平均律の選択が、ポタンひとつで可能。
・リズム・トレーニングに欠かせないメトロノーム機能が充実。
・61鍵ピアノタイプ鍵盤を搭載しながら、幅877mm、重さ3.9kgと軽量・コンパクト。
・ハーモニー練習用17音色をはじめ、合奏時に役立つ豊富な楽器音を282音色内蔵。
・Bluetooth機能に対応し、iPad/iPhoneの音楽再生が可能。
iPhone/iPad対応の無料専用アプリ「JUSTY リモート」は、本体のリモコン操作をはじめ、調律・リズムの細かい設定が可能。
価格:オープン価格
詳細はこちら
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