タワレコ・バイヤー推し! の3枚

美しく古風な宗教音楽でクリスマスを!&「レコード芸術」お墨付きの特選盤の厳選!

読みもの
2018.12.05

タワーレコードのクラシック担当バイヤーが、12月特集「クリスマス」にぴったりの1枚をピックアップ! さらに、月刊誌「レコード芸術」12月号の特選盤に選んだCDの中から、さらに優れた2枚を推してもらった。

推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
板谷祐輝
推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
2011年タワーレコード入社。オンラインショップのマーケティング・事業戦略を担当。好きな音楽はクラシック、現代音楽、アンビエント、欅坂46。趣味は作曲、ピアノ、クラリ...
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
板倉重雄
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
レコード「板」の「倉」を守る「重」たい「雄」です。「レコード芸術」購読歴は40年、レコード業界歴は24年。現在タワーレコード株式会社、商品本部洋楽部勤務。SPレコード...
上村友美絵 タワーレコード商品本部
上村友美絵
上村友美絵 タワーレコード商品本部
音大を卒業後、タワーレコードに入社。クラシックに限らずピアノものが好き。趣味は映画に舞台鑑賞。

ベルリオーズが残した宗教音楽の傑作 ~12月「クリスマス」特集より

■ベルリオーズ:《キリストの幼時》op.25/シャルル・デュトワ 、 モントリオール交響楽団

それこそ僕自身が幼児だったころはクリスチャン系の保育園に通っていたため、クリスマス=キリスト生誕のイメージが極めて強い。
クリスマス・キャロルが流れ、ツリーやリースを飾り付けてサンタクロースのプレゼントを待ってはいたのだが、新約聖書のベツレヘムからエジプトに逃れるというイエスの物語が頭の中にちらつく。そのイメージは《キリストの幼時》第2部序曲の旋法の響きに強く共鳴するのだ。

幻想交響曲で有名なベルリオーズは、《ロメオとジュリエット》《ファウストの劫罰》のようなオーケストラと声楽を駆使した描写的にして劇的な作品を残す一方で、レクイエムやテ・デウムなど宗教作品に傑作を残している。この《キリストの幼時》はその二者の要素が素晴らしく反映されている上に作風も一味違う。

第2部は、古風な先人の作品と偽って発表したところ大好評を博したという曰くも残るほど、美しく古風で、それでいてロマンティックな響きが印象的だ。楽しく愉快なクリスマス・ソングも心躍るが、こういう響きでクリスマスを迎えるのも面白いかもしれない。

(タワーレコード オンライン事業戦略部 板谷祐輝)

ベルリオーズ:《キリストの幼時》op.25/シャルル・デュトワ 、 モントリオール交響楽団


演奏: 
シャルル・デュトワ(指揮)、モントリオール交響楽団(アンサンブル)
Decca 4784582

演奏伝統と時代考証の美を併せもった演奏 ~「レコード芸術」2018年12月号特選盤より

■バッハ: ヴァイオリン協奏曲集(4曲)/佐藤俊介

CDをPLAYした直後、バッハのヴァイオリン協奏曲第1番の冒頭音だけで一気に惹き込まれる演奏だ。ピッチの揃った合奏の美しく深みのある響き、リズムと響きの弾力の心地よさ、そして今回の演奏・録音に賭ける「意気込み」が伝わってくる勢いと熱のある音!

佐藤俊介(1984年東京生まれ)はモダン楽器、古楽器両方を弾きこなす技術と音楽性と見識の持ち主で、現在オランダ・バッハ協会芸術監督の要職にある。ここでは、イタリアの古楽器アンサンブル「イル・ポモ・ドーロ」を率いて、バッハのヴァイオリン協奏曲を4曲演じている。上述した、陰影の濃く、弾力的な響きをもった合奏団を背景に、艶やかな音色としなやかな弓使い、自在な旋律装飾を駆使して、躍動的で創意に満ちた、それでいて落ち着いた気品のある演奏を成し遂げている。この陰影の深さや落ち着きは往年のモダン楽器の名手たちを思わせ、まさに演奏伝統と時代考証の美を併せもった演奏と絶賛したい。

(タワーレコード商品本部 板倉 重雄)

バッハ: ヴァイオリン協奏曲集(4曲)/佐藤俊介


演奏: 
佐藤俊介(ヴァイオリン)、ゼフィラ・ヴァローヴァ(ヴァイオリン&指揮)、イル・ポモ・ドーロ
Erato WPCS-13799

ラフマニノフ行き、出発。協奏曲全曲録音チクルスの第1弾~「レコード芸術」2018年12月号特選盤より

■ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番・第4番 他/ダニール・トリフォノフ

ダニール・トリフォノフによるラフマニノフのピアノ協奏曲全曲録音チクルス第1弾。『ラフマニノフ行き-出発』というタイトルで、今回は名曲「第2番」と、トリフォノフ自身お気に入りという「第4番」を収録。ネゼ=セガン&フィラデルフィア管弦楽団との共演。

協奏曲のカップリングはラフマニノフ編曲のJ.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番」。原曲にはない対旋律を加えたりと、オリジナルの雰囲気を壊さずに清々しさが漂わせる作品。自身も作曲するトリフォノフらしく、ラフマニノフの編曲の意図を理解し、対位法を美しく浮かび上がらせ、軽やかなタッチが音粒を際立たせています。

アメリカ亡命後のラフマニノフの全米ツアーにインスパイアされて製作されたショートフィルムも必見!(ピアノ協奏曲第4番第1楽章が使用されています)

(タワーレコード商品本部 上村 友美絵)

ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番・第4番 他

演奏:ダニール・トリフォノフ(ピアノ)、ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)、フィラデルフィア管弦楽団
ドイツ・グラモフォン UCCG-1816

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