タワレコ・バイヤー推し! の3枚

2019年「アニバーサリー」特集!&「レコード芸術」お墨付きの特選盤の厳選!

読みもの
2019.01.01

タワーレコードのクラシック担当バイヤーが、1月特集「アニバーサリー」にぴったりの1枚をピックアップ! さらに、月刊誌「レコード芸術」1月号の特選盤に選んだCDの中から、さらに優れた2枚を推してもらった。

推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
板谷祐輝
推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
2011年タワーレコード入社。オンラインショップのマーケティング・事業戦略を担当。好きな音楽はクラシック、現代音楽、アンビエント、欅坂46。趣味は作曲、ピアノ、クラリ...
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
板倉重雄
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
レコード「板」の「倉」を守る「重」たい「雄」です。「レコード芸術」購読歴は40年、レコード業界歴は24年。現在タワーレコード株式会社、商品本部洋楽部勤務。SPレコード...
中川浩淳 タワーレコード 商品本部クラシック担当
中川浩淳
中川浩淳 タワーレコード 商品本部クラシック担当
2018年5月で入社して丸22年。J.S.バッハやブラームス好きで、最近はピアノ音楽にはまっていて古典派から近現代まで幅広く聴いています。2018年のドビュッシーのメ...

中国クラシックの金字塔、ピアノ協奏曲《黄河》作曲50周年 ~1月「アニバーサリー」特集より

■ピアノ協奏曲《黄河》/ヴァイオリン協奏曲《梁山伯と祝英台》(ピアノ協奏曲編)キャロリン・クァン 、 ニュージーランド交響楽団

明けましておめでとうございます。
2019年も素敵な音楽と皆様が出会えますように。

さて、年も変わり新たなアニバーサリーに胸を踊らせる時期ではないか。
クラシック音楽は特に生誕・没後がとても盛り上がるジャンルという特性もあり、昨年はバーンスタインやドビュッシーがそれであった。
2019年もベルリオーズやクララ・シューマン、スッぺやオッフェンバック等が名を連ねておりとても面白みのある1年なのだが、その切り口ではあまり見返されないアニバーサリーがある。
それこそが本盤収録の《黄河》協奏曲、作曲50周年である。

カンタータ《黄河大合唱》を1969年に組織された音楽チームで編曲したという出自であるがゆえ、作曲者の生没年では取り上げにくい楽曲だが、中国クラシック音楽の金字塔として半世紀を経た今でも燦然と輝くピアノ協奏曲である。
なお原曲のカンタータも1939年に作曲されたので、こちらも80周年というところか。
文化大革命の真っ只中に書かれ愛国的な内容だが、20分の中に凝縮された超絶技巧のピアノのパッセージと雄大流麗な旋律・オーケストレーションは、普遍的な名曲たる堂々の内容。
チームがピアノ協奏曲の名曲を研究し尽くして組み上げただけあって、演奏会映えのする一品。

オーマンディ&エプスタインの歴史的録音や、ラン・ランやユンディ・リら中国ピアニストの渾身の名演など録音は意外にも豊富なのだが、実に珍しいのがこちら。
同じく中国クラシックの金字塔、ヴァイオリン協奏曲《梁山伯と祝英台》の「ピアノ協奏曲編曲」も収録。

(タワーレコード オンライン事業戦略部 板谷祐輝)

ピアノ協奏曲《黄河》/ヴァイオリン協奏曲《梁山伯と祝英台》(ピアノ協奏曲編)、 キャロリン・クァン 、 ニュージーランド交響楽団

演奏: キャロリン・クァン(指揮)、ニュージーランド交響楽団(アンサンブル)
Naxos
8570607

スタンディング・オベーションの熱狂、93歳のスレンチェスカ ~「レコード芸術」2019年1月号特選盤より

■ルース・スレンチェンスカの芸術 IX~サントリーホール・リサイタル

2018年4月21日サントリーホール大ホールで行なわれた93歳のピアニスト、スレンチェンスカの演奏会は、磨き抜かれたタッチと多彩な色彩感覚、瑞々しい音楽性をもち、驚くほど内容の深い演奏により、満場の聴衆をスタンディング・オベーションの熱狂に巻き込みました。そのときのライヴ録音がこの2枚組です。老巨匠というと入念で濃厚な語り口をイメージしますが、彼女の音楽は自然で、基本的には端然としています。そして音色や硬軟強弱が自在に変化します。バッハでの水の流れのように自然な音楽、ブラームスの間奏曲での深い瞑想、ブラームスのラプソディやラフマニノフの《音の絵》、ショパンのエチュードでの燦然とした音響による若々しい情熱、ベートーヴェンでの静と動の絶妙な対照とスケールの大きさ、いずれも味わい深さを秘めています。そしてアンコールで弾かれた、寂しげな音色とルバートによるショパンのワルツの、息を吞むような美しさ!

(タワーレコード商品本部 板倉 重雄)

ルース・スレンチェンスカの芸術 IX~サントリーホール・リサイタル

演奏: ルース・スレンチェンスカ(ピアノ)
Liu MAER
LIU-1016

ユジャ・ワン、デビュー10年後充実のリサイタル ~「レコード芸術」2019年1月号特選盤より

■ユジャ・ワン/ベルリン・リサイタル

情熱溢れるピアノで聴き手を魅了するピアニスト、ユジャ・ワン。1987年、中国・北京生まれ、北京の中央音楽学院を経て、フィラデルフィアに移り、カーティス音楽院でゲイリー・グラフマンに師事。卒業後すぐに録音したデビュー・アルバム「ソナタ&エチュード」での若さ溢れるエネルギッシュな演奏で、瞬く間に世界で絶賛されました。そのデビューから10年が経ち、2018年6月にベルリンのフィルハーモニー、室内楽ホールで行われたコンサート・ライヴ。ラフマニノフ、スクリャービン、プロコフィエフといったロシアの作曲家3人に加え、ハンガリーの作曲家リゲティを加えたプログラム。
ラフマニノフはその類稀なるテクニックにより華麗に奏でられており、一気に彼女の世界に惹きこまれます。リゲティの練習曲は、デビュー・アルバムでも取り上げている彼女が得意とする作品で、このリサイタルではそれとは異なる3曲を演奏。その独創的な世界を、躍動感のあるピアノで見事に表現。最後に演奏されたプロコフィエフは第二次大戦中に書かれた「戦争ソナタ」の1曲として有名な作品で、他の2つの第6番、第7番よりも叙情的な作品として知られる人気曲です。夢想的な美しいメロディの第2楽章、第3楽章はそのテクニックもさることながら、表情豊かに表現されており、まさに彼女の魅力全開。演奏後の観客の歓声が物語っています。

(商品本部クラシック担当 中川浩淳)

ユジャ・ワン/ベルリン・リサイタル

演奏: ユジャ・ワン(ピアノ)
ユニバーサルミュージック
UCCG-1818

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