映画『シラノ』公開中〜ロスタン原作のミュージカル、名音楽家が参加のサントラにも注目!
17世紀フランスに実在した剣豪作家を主人公にしたエドモン・ロスタン作の戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック(1897)』は、演劇、映画、ミュージカルなど、さまざまな形で100年以上、繰り返し上演されてきました。
2021年2月に公開された『シラノ』は、エリカ・シュミットによる2018年の舞台ミュージカル版を基にしたミュージカル映画です。映画の脚本もシュミットが担当しています。
物語の舞台は17世紀フランス。 剣の腕前だけでなく、優れた詩を書く才能をもつフランス軍きっての騎士シラノは、仲間たちからも絶大なる信頼を置かれていたが、自身の外見に自信が持てず、想いを寄せるロクサーヌに、心に秘めた気持ちをずっと告げることができない。そんな胸の内を知らないロクサーヌはシラノと同じ隊に配属された青年クリスチャンに惹かれ、こともあろうにシラノに恋の仲立ちをお願いする。複雑な気持ちを抱えながらも、愛する人の願いを叶えようとするシラノは、溢れる愛情を言葉で表現する才能がないクリスチャンに代わって、自身の想いを文字に込めて、ロクサーヌへのラブレターを書くことに。果たして、三人が求める純真な愛の行方は――。
監督は『プライドと偏見』のジョー・ライト。シラノを演じるのはピーター・ディンクレイジ。アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされるなど、映像美に期待が高まっていますが、ミュージカルの要、音楽にも注目要素がたっぷりです。
音楽を担当したのは、米国を代表するロック・バンドであるザ・ナショナルのブライス・デスナーとアーロン・デスナー兄弟。作詞で同バンドのフロントマンであるマット・バーニンガー、そして作曲家のカリン・ベッサーも参加。録音はアビイ・ロード・スタジオで行なわれたそうです。映画のエンド・クレジットでフィーチャーされている楽曲「サムバディ・デスパレート」はザ・ナショナルとして作曲・演奏された完全新曲。
サウンドトラックは、主演のディンクレイジ、ヘイリー・ベネット、ケルヴィン・ハリソン・Jr、グレン・ハンサードといったキャストによる歌唱に、演奏はロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ、今注目のピアニストのヴィキングル・オラフソンが参加しています。
特にヴィキングル・オラフソンは大部分に参加。「セイイング・グッドバイ」では、ソロ・ピアノが大きくフィーチャーされており、映画ファンやミュージカル・ファンのみならず、クラシック・ファンも注目したいトラックです。
2022年2月25日(金)日本公開
監督:ジョー・ライト
キャスト:ピーター・ディンクレイジ、ヘイリー・ベネット、ケルヴィン・ハリソン・Jr、ベン・メンデルソーン、他
配給: 東宝東和
UCCL-1232 SHM-CD 2,750円
パーソネル:ブライス・デスナー(keys, g, p, b)、アーロン・デスナー(b, programming)、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ、ヴィキングル・オラフソン(p)、ヘイリー・ベネット(vo)、ピーター・ディンクレイジ(vo)、サム・アミドン(fiddle, vo)ほか
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