「和」と「キャバレー」をテーマにデビュー30周年を迎える中嶋彰子が2夜連続公演
岩手県出身。地元の大学で美術を学び、23歳で上京。雑誌『ロッキング・オン』で2年間編集をつとめたあとフリーに。ロック、ポップス、演劇、映画、ミュージカル、ダンス、バレ...
ウィーンを拠点に活動するソプラノ歌手の中嶋彰子が、デビュー30周年を記念して、9月に2夜にわたるライブイベント『中嶋彰子とフレンズ 音楽の交差点@コットンクラブ』を開催する。会場となる丸の内のライブハウス、コットンクラブは洒落た大人の社交場として夜な夜なバラエティに富んだパフォーマンスが行なわれている瀟洒な空間。そこで第1夜と第2夜ではテイストの違った音楽会が行なわれる。
第1夜(9/18)は、「TOMAKI TRIO(トマキ・トリオ)」こと中井智弥(二十五絃箏)、斉藤雅昭(ピアノ)と時代を超えた日本の名曲を歌い、さらに歌舞伎俳優の中村壱太郎とも初コラボレーションを実現。この公演のために千住明が書き下ろした特別編曲版《滝の白糸》が、コットンクラブという空間にどのような幻惑世界をもたらすのか。中村壱太郎との共演で繰り広げられる一夜限りの特別なオペラ時間になるはず。
千住明作曲《滝の白糸》2014年公演から
第2夜(9/19)は「CABARET NIGHT キャバレーナイト」。シャンソン歌手の聖児セミョーノフ、ヴァイオリンの常田俊太郎、アコーディオンの桑山哲也が共演し、ダンサー、パフォーマーたちも登場する。
キャバレー文化が華やかりし1920年代のパリ、ベルリン、ウィーン、そして武満徹の映画音楽の世界が繰り広げられ、100年前のキャバレーの空気を2021年に蘇らせる。2018年に東京・春・音楽祭のひとこまとしてオールナイト形式で初演された伝説の演目が、再び帰ってくるのだ。
1999年からウィーン・フォルクスオーパーの専属歌手となり、日本人で初めてウィーン市立音楽芸術大学教授に就任した中島彰子。近年(2016年東京・春・音楽祭)では、能との共演でシェーンベルク《月に憑かれたピエロ》を上演し、笈田ヨシ演出(2017)プッチーニ《蝶々夫人》で、新解釈のマダムバタフライを見事に演じ切るなど、スケールの大きなアーティストとして観客を魅了している。農業と音楽を組み合わせた新しいコンセプトの群馬オペラ・アカデミー『農楽塾』の総監督も務めるなど、指導者としてのユニークな手腕を見せている。
姉御肌で魅力的なパーソナリティ、美貌とワイルドネスを持ち合わせた中嶋彰子には、いつも素晴らしい仲間が集ってくる。11月にはオペラシティでの「フォーマルな」デビュー30周年コンサートも行なわれるが、それを前に小粋な「仲間たち」との素敵なライヴが嬉しい。日本の古典的な美と、1920年代のキャバレー、この2つが共存してしまうのが、中嶋彰子の面白さだ。
トマキトリオ TOMAKI TRIO
9月18日(土)A公演 1st 15:00open/16:00start B公演 2nd 17:45open/18:30start
中嶋彰子(歌)
中井智弥(二十五絃箏)
斉藤雅昭(ピアノ)
中村壱太郎(ゲスト・歌舞伎俳優)
詳細はこちらから
キャバレー・ナイト CABARET NIGHT
9月19日(日)C公演 1st 15:00open/16:00start D公演 2nd 17:45open/18:30start
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/akiko-nakajima-210919/
中嶋彰子(歌)
辰巳真理恵(歌)
斉藤雅昭(ピアノ)
相川瞳(パーカッション)
山本裕之(ベース)
NaHeek (パフォーマー)
レイチェル・ダムール(パフォーマー)
ミス・キャバレッタ(パフォーマー)
アクアドルチェ(パフォーマー)
橋岡未浪(パフォーマー)
聖児セミョーノフ(ゲスト・歌)
常田俊太郎(ゲスト・バイオリン)
桑山哲也(ゲスト・アコーディオン)
詳細はこちらから
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