第47回ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナリスト4名が決定!
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
毎年全国からのべ約3万人が参加する世界最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」。その最高峰に位置する「特級」からは、近年に限っても、国際コンクール等での活躍も顕著な亀井聖矢・角野隼斗・進藤実優・森本隼太・黒木雪音・古海行子らが輩出されている。
協奏曲が演奏されるファイナルでは、毎年ハイレベルな熱演が繰り広げられる。8月18日に行なわれたセミファイナルで、4名のファイナリストが決定した。
左上:嘉屋翔太(東京音楽大学大学院1年)、サン・サーンス:ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 Op.22
右上:神原雅治(名古屋音楽大学ピアノ演奏家コース3年)、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18
左下:鈴木愛美(東京音楽大学ピアノ演奏家コース4年)、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 Op.58
右下:三井柚乃(昭和音楽大学ピアノ演奏家コース4年)、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18
8月21日(月)サントリーホールで開催される特級ファイナルにて、この4名のコンチェルト審査が行なわれ、その模様がYouTubeライブにて生中継される。
ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナルが生中継される YouTubeチャンネル
課題や日程は国際コンクールを見据えて設計
「特級」では、課題や日程の設計において、国際コンクールの準備になることが重視されている。
6月から始まった予選は、二次・三次・セミファイナルと徐々に間隔が短くなり、サントリーホールでプロの指揮者・オーケストラと共演する「ファイナル」は、体力の限界で迎えることとなる。
しかし、指揮者との打合せ、オーケストラ・リハーサル、本番のゲネプロにはそれぞれ充分な時間がとられ、共演経験そのものがその後の人生の音楽的な糧となるように、入念な準備が保証されている。
またセミファイナル~ファイナルの審査員には、海外からも国際コンクールの審査や入賞者の指導等で国際的に活躍しているピアニスト・ピアノ教授を毎年3~4名招聘。常に新しい審査員を招聘することで新しい視点を取り入れ、海外に向けて日本のピアニストのレベルをアピールすることにも貢献している。
聴き手も参加できるコンクール
特級ファイナルでは、来場者が投票できる「聴衆賞」が設けられている。このほかにも、応援したい奏者に1日1票投票できる「サポーター賞」があり、 特級ファイナルまでの投票総数が多い順に、クラウドファンディングの支援金から褒賞金が授与される。
今年は4名のうち誰が栄冠を手にするのか。国際コンクールで日本人ピアニストの活躍が著しい昨今、その前哨戦ともいえる特級ファイナルの熱演は聴き逃せない。
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