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2022.09.07

角野隼斗をソリストに迎えポーランド国立放送響が来日公演&シマノフスキ・コンクール

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

記者会見でピアノを演奏する角野隼斗 写真提供:ポーランド広報文化センター

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ポーランド国立放送交響楽団が20年ぶり、6度目の来日を果たした。9月4日~20日に東京、大阪、名古屋、福岡、山形、横浜などで11回の演奏会を開く。そのゼネラル&プログラム・ディレクターを迎えて9月5日、ポーランド大使館で記者会見が行なわれた。

演奏会のプログラムはドヴォルザーク「交響曲第9番《新世界より》」もしくはブラームス「交響曲第1番」、ショパン「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノ:角野隼斗)、そしてポーランドの女性作曲家バツェヴィチの「序曲」で、指揮はマリン・オルソップが務める。

記者会見に登壇した角野隼斗は、ショパン《華麗なる大円舞曲Op.18》を披露して喝采を浴び、今回の共演について「ショパン・コンクールのファイナルで弾けなかったつらい経験から1年たって、この曲でオファーをいただいて特別な思い。自分の中でショパン・コンクールが完結するという個人的な思いもある」と述べていた。

ポーランド大使館で開催された記者会見より。角野隼斗(左)、ポーランド国立放送響ゼネラル&プログラム・ディレクターのエヴァ・ボグシュ=ムーア氏(中央)

ポーランド国立放送交響楽団の歴史は1935年に遡る。これまで51か国528都市で演奏会を開き、ルトスワフスキ、グレツキ、ペンデレツキといったポーランドの重要な作曲家の作品を初演してきた。

2014年には、オーケストラの本拠地カトヴィツェに、新しくポーランド国立放送交響楽団コンサートホールが誕生。永田音響設計の豊田泰久が音響を設計している。

第2回カロル・シマノフスキ国際音楽コンクールの演奏部門が2023年9月に開催

ポーランド南部の都市カトヴィツェは石炭採掘の地として発展してきたが、現在は文化に重きを置く町として知られ、その象徴ともいえるホールで2023年9月、第2回カロル・シマノフスキ国際音楽コンクールの演奏部門(ピアノ、ヴァイオリン、声楽、弦楽四重奏)が開催される。

このコンクールはシマノフスキの音楽をより多くの人に知ってもらうことを主要目的とし、名誉審査員には世界的指揮者のサイモン・ラトルの名前も。ラトルは実際に審査を担当するわけではないが、シマノフスキの音楽を愛し、世に広めることに尽力してきた功績があるためだ。

課題曲にはもちろんシマノフスキの作品が含まれるが、例えばピアノ部門ではベートーヴェンやショパンから近現代の作品までが含まれる。対象は1991~2006年生まれで、声楽コンクールの対象は女性が1991~2003年生まれ。男性が1988~2003年生まれとなっている。

演奏部門への応募は、2022年11月1日~2023年1月31日の期間に、ホームページから行う。

最終審査はオンライン中継されるとのこと。近年再評価が高まるシマノフスキの音楽の魅力を知る絶好の機会であるとともに、若き音楽家たちの競演に期待が膨らむ。

記者会見では、ポーランド・オペラの父と称されるモニューシュコの「弦楽四重奏曲ニ短調」が、ポーランド国立放送響のメンバーからなる弦楽四重奏団によって演奏された
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