日本フィル“ソーシャルディスタンス・アンサンブル”がサントリーホールからライブ配信!
2020年6月10日(水)14時より、日本フィル&サントリーホール「とっておき アフタヌーン オンラインスペシャル」と銘打ったコンサートが、サントリーホールからライブ配信される。指揮は広上淳一。
これまで「とっておきアフタヌーン」シリーズは、日本フィルとサントリーホールの共催で、平日の午後に開催。名曲の数々と、指揮者・ゲストによるトークを交えたプログラムが好評を博してきた。新型コロナウィルスの感染拡大のため、2公演が中止になっていたが、無観客・オンライン配信で再開される。演奏者も特別編成で、距離を保った弦楽器21名による「日本フィルハーモニー交響楽団 ソーシャルディスタンス・アンサンブル」が務める。
この編成や配置を決めた経緯について、日本フィルに話を伺った。
「楽員の安全安心の確保が第1と考え、海外の事例を参考に、企画決定時の政府ガイドラインを遵守した内容の検討をいたしました。
管楽器についても安全性は確保できると考えましたが、『最初だから、まずは弦楽のみでやってみよう』ということになりました。
現時点では、奏者間を1.5mずつ離して配置する予定です。まず1.5mの距離を開けた舞台図形式の案を作り、共催者でもあるサントリーホールさんの了解を得て、並び方と弦の型を決定しました。これだけ目まぐるしく状況が変わるので、時期によって安全性に対する考え方も変わります。ですので、これは現時点のガイドラインに沿った私たちの試みです」
日本フィルは、公式サイトでの平井俊邦理事長のメッセージにあるように、2月29日から公演中止が相次ぎ、6月末までに47公演(公表している公演)が中止または延期を余儀なくされている。これにより、年間で4億円超の赤字が確実視されており、3億円を超える債務超過が見込まれるという。そんななか、この試みにかける思いとは?
「4ヵ月近く、1度も公演を行なうことができなかったので、再開の第1歩が次の歩みにつながること、そして新しい形での、音楽を通したお客様との交流が広がることを期待しています。コロナの長期化で無料の映像配信が増えていますが、やはりいつまでも無料ではいけない、業界が死んでしまう、という思いもあり、当初からサントリーホールも日本フィルも有料配信にこだわりました。今後も新しい可能性のひとつとして、発展させていければと思っております」
視聴は、「一般視聴券」1,000円のほか、料金の中から2,500円が日本フィルに寄付される「ガンバレ日本フィル視聴券(支援金付)」3,500円が用意されている。公演当日に見られない人や、もう一度聴きたい人のために「アーカイブ視聴券」も販売される予定だ。
プログラムは、エルガー「愛の挨拶」やドヴォルザークの「ユーモレスク」、チャイコフスキー「弦楽のためのセレナーデ」など、多くの人に馴染み深い曲が並び、マエストロ広上淳一のトークとともに、弦楽アンサンブルの魅力がたっぷり楽しめる1時間になりそう。
日時: 2020年6月10日(水)14時
会場: サントリーホール 大ホール(無観客公演のため入場不可)
料金: 一般視聴券 1,000円
ガンバレ日本フィル視聴券(支援金付) 3,500円
指揮とお話: 広上淳一
演奏: 日本フィルハーモニー交響楽団 ソーシャルディスタンス・アンサンブル
プログラム:
グリーグ: 組曲『ホルベアの時代より』op.40より 第1曲「前奏曲」
エルガー: 『愛の挨拶』op.12(ソロ・ヴァイオリン:田野倉雅秋 日本フィル・コンサートマスター)
ドヴォルジャーク: ユーモレスク 変ト長調 op.101-7
チャイコフスキー: 弦楽のためのセレナード ハ長調 op.48
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