新世代の旗手「ほのカルテット」 二刀流で切り開く室内楽とオーケストラのキャリア
若い才能が次々と花開く場でもあるサントリーホールから、また新たに魅力的な弦楽四重奏団が飛び立つ。それが「ほのカルテット」である。
この5月に、室内楽団体の国際的な登竜門の一つとして知られる大阪国際室内楽コンクールの第1部門(弦楽四重奏)で第2位となり一躍脚光を浴びた彼らが、この12月19日にサントリーホール ブルーローズにて受賞記念リサイタルをおこなう。
全員が東京藝術大学在学中の2018年に結成されてから、めきめきと頭角をあらわしている彼らは、現在サントリーホール室内楽アカデミーでさらなる研鑽を続けている。そのリハーサルの合間に話をうかがった。
1963年埼玉県生まれ。慶應義塾大学文学部を卒業、音楽之友社で楽譜・書籍・月刊誌「音楽の友」「レコード芸術」の編集を経て独立。オペラ、バレエから現代音楽やクロスオーバ...
「ほのカルテット」は助け合う戦士たちの仲間
――「ほのカルテット」という名前にはどんな由来があるんですか? 実際の演奏の集中力とか迫力はすごいのに、この名前はひらがなだし、ほのぼのして何だか可愛い気がします。そういえば公式YouTubeチャンネルもゆるい感じの動画などがありますね。
林 結成のきっかけは、いちばん年下の僕が大学2年生の時に室内楽の単位を落としてしまったことなんです。それぞれが一緒のオーケストラとか、大学の同級生とか、中高生の頃からのゲーム仲間みたいなつながりもあって、みんな「助ける」と言って集まってくれた戦士たちなんです。
それで、結成してから半年後ぐらいに、第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクールに出ようということになり、語呂もいいし萌乃加の名前をとって「ほのカルテット」と名前を決めました。
――萌乃加さんご当人としては、このネーミングについてどう思われますか。
岸本 後から変えればいいやと思って、とりあえず「ほのカルテット」っていう風につけたんですけど、ずっと今でも変わらないなって思います。もう今さら、多分カタカナのかっこいい名前をつけても、きっと違和感がある。「ほのカル」の方が周りの方に覚えてもらいやすいですし。
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