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「第九」で学ぶ!楽典・ソルフェージュ 第2回 音名

世界でもっとも第九を指揮したと言われる、指揮者の小林研一郎さん。第九との出会いは10歳の頃でした。その旋律に魅了され、音楽家を目指した小林少年の想いは、84歳を迎え、現役最高齢となった今でも原点だと言います。なぜここまで第九に魅了され続けているのか、お話を聞きました。

編集者、ライター。女性誌編集、ECサイト編集・ディレクター、WEBメディア編集長、書籍編集長などを経て現在。はじめてクラシック音楽を生で聞いたのは生後半年の頃。それ以...
僕が第九を初めて聞いたのは、小学3、4年生の頃。今では考えられないけれど、音楽を聞けるのはラジオしかなかった時代です。オンボロラジオから聞こえてきた旋律に一瞬にして心を奪われて、感動で立っていられないほどでした。いつの間にか、ボロボロ泣いていて、畳をぬらすほどだったのを覚えています。
偶然にラジオから流れてきた第九を聞いたことで、僕は幼心に音楽家になろうと決心をしたのです。あの瞬間こそ、今も音楽家でいられる原点と言えるでしょうね。もしラジオを聞いていなかったら、僕は今何をやっていたのかと考えることもあります。








