プレイリスト
2018.04.02
春、体感するプレイリスト

世界の作曲家が感じた春を聴く!

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川上哲朗
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川上哲朗 Webマガジン「ONTOMO」編集部

東京生まれの宇都宮育ち。高校卒業後、渡仏。リュエイル=マルメゾン音楽院にてフルートを学ぶ。帰国後はクラシックだけでは無くジャズなど即興も含めた演奏活動や講師活動を行な...

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寒くて、暗い冬を越して訪れる春は、世界中の人々にとって素敵な季節です。偉大な作曲家たちも「春」と名のつく曲をたくさん残しています。編集部が集めた大作曲家たちの春を聴いて、みなさんの春を彩ってみてください!

1. アントニオ・ヴィヴァルディ:「春」~ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意への試み』

春と名のつくクラシック音楽でこれを外すわけにはいきません。有名な第1楽章の楽譜には「春がやってきた、小鳥は喜びさえずりながら祝っている……」といった春の訪れを喜ぶ内容の詩が添えられています。

2.フレデリック・ディーリアス:《春、初めてのカッコーを聴いて》

イギリスの作曲家、ディーリアスが作曲したオーケストラのための小品。クラリネットがカッコーの鳴き声を真似して春の訪れを描写していますが、どこか悲しげなのはディーリアスが梅毒を患いながら作曲したことが関係しているのでしょうか。

3.ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番《春》 ~第1楽章

実はこの曲の「春」というサブタイトルはベートーヴェン本人が付けたものではなく、後になって付けられたニックネームです。しかし、荘厳なイメージが強いベートーヴェンの楽曲の中で、伸びやかで朗らかなこの曲にぴったりのニックネームです。

4.アストル・ピアソラ:「ブエノスアイレスの春」 ~ブエノスアイレスの四季

タンゴの革命児、アストル・ピアソラが残した「ブエノスアイレスの四季」は夏から始まっており、「春」は最後の一曲です。南半球の春とはどんなものなのか、想像もつきませんが、ピアソラらしい、ほの暗く、かっこいい一曲です。

5.ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《春の声》ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでもお馴染みの美しいワルツです。オーケストラで演奏されることが多いですが、実はソプラノが歌うために歌詞がついていて、「つらいことはすべて終わって、あらゆる悩みも去っていく」という冬との決別が歌われます。

6.エドヴァルト・グリーグ:「春に寄す」~抒情小曲集

ノルウェーが生んだ大作曲・グリーグがヨーロッパ演奏旅行中にホームシックになり、故郷の美しい春を懐かしんで書いたといわれています。冬が長い北欧の人々にとって、春はどれだけ待ち遠しく、美しいものかは想像に難くありません。

7.フランツ・シューベルト:「春の決意」D686 Op.20/2

 23才のシューベルトが、ルートヴィヒ・ウーラントの詩に作曲した美しい歌曲。原題のFrühlingsglaubeにはさまざまな訳があり、「春の信仰」「春の想い」などが一般的ですが、歌詞の最後の一行「今こそすべてが、すべてが変わらなければならない」を読むと、春になり明るい季節に後押しされた「決意」という言葉がしっくりきます。

8.オットリーノ・レスピーギ:「春」 ~ボッティチェッリの3枚の絵

イタリアの作曲家、オットリーノ・レスピーギがボッティチェッリの名画「春(プリマヴェーラ)」に霊感を受けて書いた一曲。西風の神ゼフュロスが吹かす春の嵐と戯れるクロリス、踊る3人の女神、目隠しをしたキューピッド…… 乱痴気騒ぎをする神々を描いています。

Sandro Botticelli : Primavera
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