《第九》が年末に演奏される理由とは?《第九》トリビアを紹介!
2019.12.19
おやすみベートーヴェン 第4夜【ボンでの少年・青年時代】
《選帝侯ソナタ第2番 へ短調》——あの悲愴ソナタの原型?
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
あの悲愴ソナタの原型? 《選帝侯ソナタ第2番 へ短調》
昔の解説だと、《悲愴ソナタ》について「モーツァルトにもハイドンにも前例のない、グラーヴェ(重々しく、荘重にの意)の序奏がついたソナタ形式」なんて記述がいっぱいあるんですけど、モーツァルトやハイドンに前例がなくたって、15年前のベートーヴェンが子どものときに前例があるんです。
平野さん談
「ラルゲット・マエストーソ」と指示された9小節の序奏にはじまり、「アレグロ・アッサイ」に移行するこの形式は、《悲愴ソナタ》に通ずるものがあるとのこと。
ベートーヴェンの革新性がすでに表れているうえに、ネーフェ先生のレッスンでJ.S.バッハの《平均律クラヴィーア曲集》を全曲弾いていたという、かなりのピアノの腕前も感じさせる作品だそうです。最初期の作品にして、革新性と表現の豊かさを感じさせるとは、さすがベートーヴェン!
作品紹介
選帝侯ソナタ第2番 へ短調WoO47-2
作曲年代:1782~83年(ベートーヴェン12~13歳)
出版:1783年ボスラー社
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2025.07.05
ゴルトベルク変奏曲は「人生のレジュメ」~ピアニスト、エル=バシャが満を持して挑む
2025.07.05
指揮者・山田和樹、ベルリン・フィルとの共演を振り返る「生命力のキャッチボール」
2025.07.03
今週の音楽家の名言【ヴァイオリニスト・石田泰尚】
2025.07.03
【音楽が「起る」生活】ノット&スイス・ロマンド管、《イオランタ/くるみ割り人形》
2025.07.02
白石美雪『音楽評論の一五〇年 福地桜痴から吉田秀和まで』が音楽本大賞個人賞受賞!
2025.07.02
KOBE国際音楽祭2025~神戸国際フルートコンクールを軸に神戸の街を音楽が彩る
2025.07.01
2025年7月の運勢&ラッキーミュージック☆青石ひかりのマンスリー星座占い
2025.06.30
新日本フィルハーモニー交響楽団コントラバス奏者・藤井将矢さん「一音でオーケストラ...