プレイリスト
2019.12.22
おやすみベートーヴェン 第7夜【ボンでの少年・青年時代】

《チェンバロ協奏曲 変ホ長調》——通称「第0番」の初協奏曲

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

この記事をシェアする
Twiter
Facebook

通称「第0番」の初協奏曲 《チェンバロ協奏曲 変ホ長調》

チェンバロ協奏曲変ホ長調。いまではピアノで演奏しますね。ピアノパートの楽譜しか残っていなくて、20世紀に入ってから音楽学者のヴィリー・ヘスっていう人が復元したんですけど、どうしてピアノパートしか残ってないかっていうと、理由はわかっています。ボンで演奏して、ピアノはベートーヴェンが弾いて、ベートーヴェンがそのまま、ピアノパートを持ってウィーンに来ちゃうんです。オーケストラのパートは、ボンに置きっぱなしでなくなっちゃった。だけど、ピアノパートのソロが出てくる前に、ベートーヴェンの自筆でオーボエとかフルートとか書いてあるので、それをもとに復元したんです。

平野昭談

この作品の性格の背景には、ボンの音楽趣味が反映されていますね。ちょうど1784年は、選帝侯がマックス・フランツに変わったとき。彼はウィーンでモーツァルトに熱狂しており、ボンにたくさんのウィーンの音楽をもたらした人です。ボンの音楽文化を、ウィーンを見本として発展させたかったのでしょう。ところが、ベートーヴェンはネーフェから北ドイツの音楽、C.P.E.バッハを学んでいた……。

——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)78ページより

通称「ピアノ協奏曲第0番」とされるこの作品は、ボン宮廷楽団によって演奏された可能性が高いそうです。ウィーンと北ドイツ、両方の文化に親しんでいたこの時期のベートーヴェンならではの作風をお楽しみください。

作品紹介

《チェンバロ協奏曲 変ホ長調》WoO4

作曲年代:1783/4年?(ベートーヴェン13/14歳)

初演:1934年11月6日

出版:1890年&1943年

小山実稚恵、平野昭著 『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ