2020.01.10
おやすみベートーヴェン 第26夜【ボンでの少年・青年時代】
《皇帝レオポルト2世の即位を祝うカンタータ》——初期の大作カンタータ第2弾!
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
初期の大作カンタータ第2弾! 《皇帝レオポルト2世の即位を祝うカンタータ》
ヨーゼフの後継の皇帝は、当時トスカナ大公としてフィレンツェにいた実弟レオポルトに決定され、同年10月19日にフランクフルトで戴冠式を行ったのちウィーンに入城した。レオポルト皇帝もマックス・フランツの実兄である。ボンにも新しい皇帝の即位を祝う気分が高まった。おそらく、春の時と同じような経緯からであろう、アヴェルドンクの作詞で、ベートーヴェンはカンタータを作曲する。《レオポルト2世の即位を祝うカンタータ》WoO88である。追悼の時とは異なり、準備期間もあって、この作品は同年10月に完成されたのだが、どのような理由からかボンで上演されることはなかった。
——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)29~30ページより
ヨーゼフ2世の追悼に続き、新皇帝レオポルト2世の即位を祝うカンタータも作曲したベートーヴェン。どちらの作品も、残念ながら当時は演奏される機会がなかったそうですが、初期の2大大作として重要な作品です。
作品紹介
《皇帝レオポルト2世の即位を祝うカンタータ》WoO88
作曲年代:1790年10月(ベートーヴェン20歳)
初演:1884年11月
出版:1888年
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