2020.02.10
おやすみベートーヴェン 第57夜【天才ピアニスト時代】
「おお、いとしき森よ」——オペラ台本作家メタスタージオの『オリンピアーデ』から作曲
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
オペラ台本作家メタスタージオの『オリンピアーデ』から作曲 「おお、いとしき森よ」
多くのオペラ・セリアの(18世紀に流行したイタリア語オペラ)台本を書いたメタスタージオ(1698~1782)による、イタリア語の歌曲。メタスタージオの音楽劇『オリンピアーデ』(1733)の第1幕第4場で王女と羊飼いが歌う場面の歌詞を使っている。1794年あるいは95年前半までに作曲されたもの。
「おお、いとしき森よ、幸いなる自由よ!ここで喜びを味わう者に裏切りはない。だが喜びをさらに甘美なものにするには、競う愛と忠誠が欠かせない」という短い1節が、ダ・カーポ・アリアのようにA-B-Aの三部形式で歌われる。
解説:平野昭
『オリンピアーデ』は、古代ギリシアのオリンピックを舞台にしたラブ・ストーリーだそう。ヴィヴァルディやドニゼッティなど、多くの作曲家がオペラにしています。
ヴィヴァルディ《オリンピアーデ》より
作品紹介
「おお、いとしき森よ」WoO119
作曲年代:1794/95年(ベートーヴェン24/25歳)
出版:1888年
作詞:ピエトロ・メタスタージオ
関連する記事
-
【音楽が「起る」生活】ヤーコプスのバロック最先端、期待のムーティ「ローマの松」
-
【音楽が「起る」生活】読響とN響の演奏会形式オペラ、シフの親密な室内楽、他
-
【音楽が「起る」生活】2つの《カルメン》と《ファルスタッフ》、インバル指揮都響
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2025.08.20
第49回ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナリスト4名が決定!
2025.08.20
田代万里生の音楽ヒストリー③ 芸大受験とオペラデビュー
2025.08.19
パスピエ:元は田舎の集団舞踊! 足の動きが特徴的なアップテンポの踊り
2025.08.18
作曲家・助川敏弥の没後10年を悼む~ピアニストを魅了する繊細で透明な作品世界
2025.08.18
クィア×現代音楽×パンク──作曲家・向井 航が挑む“音楽の境界線”
2025.08.16
英国クラリネット界のレジェンド、マイケル・コリンズが3つの五重奏曲による極上公演
2025.08.16
「歌って、聴いて、踊って」誰もが音楽の主人公に。サラダ音楽祭2025、開幕へ
2025.08.15
ピアニスト・ギーゼキング〜独学で磨いた才能と感動の来日公演