CMによく使われる作曲家といえば? バッハ、ベートーヴェン……それともショパン?
2020.02.11
おやすみベートーヴェン 第58夜【天才ピアニスト時代】
「奉献歌」——生涯大切にしたマッティソンの詩
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。
生涯大切にしたマッティソンの詩「奉献歌」
ベートーヴェンが生涯にわたって関心を示していたのが、フリードリヒ・フォン・マッティソン(1761~1831)の詩《奉献歌》である。最初にスケッチを試みたのは1796年で、この時は独唱とピアノのためのものであった。これはスケッチに終わるが、1798年に新たに作曲されている。しかし、これを1802年に改訂し、さらに08年に出版する前に最終的改訂を加えている。
平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)258ページより
この作品は、最終的に管弦楽伴奏版が作られています。それまでにもたくさん改訂されていることを見ると、ベートーヴェンがいかにこの詩に関心をもっていたのかが分かりますね。
作品紹介
「奉献歌」WoO126
作曲年代:1794/95年(ベートーヴェン24/25歳)、1798年改訂
出版:1808年
作詞:F.V.マッティソン
平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)
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