2020.02.25
おやすみベートーヴェン 第72夜【天才ピアニスト時代】
「三重奏曲 ハ長調」――2本のオーボエとイングリッシュ・ホルンのための作品
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
2本のオーボエとイングリッシュ・ホルンのための作品「三重奏曲 ハ長調」
ウィーン時代初期に興味深い編成の2曲がある。3楽章編成による「2本のオーボエと1本のイングリッシュ・ホルンのための三重奏曲」ハ長調op87(1795年?)と同編成の「モーツァルトのオペラ《ドン・ジョヴァンニ》から〈お手をどうぞ〉の主題による8つの変奏とコーダ」WoO28である。
——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)56ページより
ベートーヴェンの室内楽の中でも変わった編成で書かれた作品です。どちらもダブルリード楽器(2枚重ね合わせたリードに息を吹き込み音を出す)であるオーボエとイングリッシュ・ホルンの音色が溶け合って、独特の響きが愉しいですね。
作品紹介
「三重奏曲ハ長調」op.87
作曲年代:1795年?(ベートーヴェン25歳?)
出版:1806年4月
小山実稚恵、平野昭著 『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)
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