2020.02.27
おやすみベートーヴェン 第72夜【天才ピアニスト時代】
「六重奏曲変ホ長調」――2本のホルンと弦楽四重奏の作品
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
2本のホルンと弦楽四重奏の作品「六重奏曲変ホ長調」
現在でもあまり演奏されない、1790年代のリヒノウスキー侯邸で行われていたサロン・コンサートのために書かれた室内楽作品に注目すると、後の時代にはほとんどかかれなくなる管楽器中心のアンサンブル小品が目立つ。
——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』254ページより
ウィーン時代の初期に書かれた一連の管楽器のための作品のひとつ。この六重奏は、2本のホルン、2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェロという珍しい編成の作品です。
編成こそ違うものの、調性や形式が似ていることからモーツァルトの「ホルン五重奏変ホ長調」をモデルにしているという説もあるそうです。
モーツァルト:ホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロのための「五重奏曲」 K407
作品紹介
「六重奏曲変ホ長調」Op.81b
作曲年代:1795年?(ベートーヴェン25歳?)
出版:1810年
平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)
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