サンソン・フランソワ~今なお愛されるピアノ界の悪童
2024年に生誕100年を迎えたフランスの名ピアニスト、サンソン・フランソワ。ショパン、ラヴェル、ドビュッシー......数々の名盤は現代まで愛されています。名教師が手を焼いた学生時代、短命の理由であろう不摂生な生活の様子から名録音まで、増田良介さんが紹介してくれました。
ショスタコーヴィチをはじめとするロシア・ソ連音楽、マーラーなどの後期ロマン派音楽を中心に、『レコード芸術』『CDジャーナル』『音楽現代』誌、京都市交響楽団などの演奏会...
現代まで人々を魅了し続ける「悪童」ピアニスト
2024年は、フランスのピアニスト、サンソン・フランソワ(1924-1970)の生誕100年にあたる。
写真は名写真館スタジオ・アルクールで1948年、フランソワ24歳のときに撮影されたもの
フランソワは幼いころから才能を発揮した。
フランソワは真面目な生徒ではなく、
戦後、
だが、
不摂生な毎日~友人の証言
フランソワの学生時代からの友人で、ピエール・プティ(1922-2000)という作曲家がいる。
毎日午後2時半頃、プティはパリのフランソワの家を訪れ、
夜になると、友人たちが到着する。あまり大勢ではなく、
次はジャズ・クラブだ。彼はパリの「ブルーノート」や「ザ・
もしフランソワが品行方正だったら......?
フランソワの近くにいたいろいろな人が彼の生活について書いてい
健康に気をつけて、もっと長生きしてくれていたならば、
【参考文献】
Scarbo – Roman Samson François, Jérôme Spycket, 1985, Van de Velde
Samson François, Histoires de… Mille Vies: 1924-1970, Maximilien-Samson François, 2002, Editions Bleu Nuit
『サンソン・フランソワ ピアノの詩人』, ジャン・ロワ著 遠山菜穂美・伊藤制子訳, 2001, ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
フランソワの名演4選
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番 (1961)
スクリャービンは、
ショパン:「前奏曲集」第15~18番 (1963)
フランソワのショパンは誰とも違う。前奏曲第15番《雨だれ》
ラヴェル:鏡(1967)
フランソワの録音したラヴェルの作品全集はレコード史上の金字塔
ドビュッシー:《映像》第1集、第2集 (1968,69)
最晩年に取り組んでいたドビュッシーの作品全集は完成しなかった
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