そり、スケート、ウォーキング!インドアで楽しむウィンタースポーツ・クラシック5選
冬の気分を音楽で盛り上げるなら、ここで紹介する5曲は欠かせません。ウィンタースポーツをしない人も、目を閉じて耳をすませば……ほら、そこは銀世界ですよ!
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
寒い季節が到来しました! 暖かい部屋に閉じこもりがちになりますが、こんなシーズンこそ、身体を動かしてあったかく過ごすのもいいですね。
ウィンタースポーツがお好きな方もいるでしょう。スキーやスケート、スノーボード、雪山登山など、この時期こそ楽しめるものがあります。特別な道具を使わなくても、冷たい空気の中をウォーキングするのも気持ちがいいですね。
ここでは気分が上がるような、ウィンタースポーツをテーマとしたプレイリストをご用意してみました!
気分が上がる定番曲「そりすべり」
まずはこちら。クリスマス・シーズンの代表曲のようにもなっています。アメリカの作曲家ルロイ・アンダーソン(1908〜1975)による「そりすべり」です。
もともとのアイデアは、特にウィンターシーズンを意識して作られたものではなかったようですが、1949年にボストン・ポップス・オーケストラによって演奏されたことで大ヒット。のちに英語の歌詞もつけられました。
舞曲からのそりあそび? by モーツァルト
「そりすべり」をタイトルにもつ曲なら、実はモーツァルトにもあります!「3つのドイツ舞曲」K.605の第3曲「そりすべり」です。
主部はアクセントのしっかりした舞曲風味の強い音楽ですが、途中から聴こえてくる流麗なメロディは、雪原を滑らかに進むソリの雰囲気。シャンシャンシャン……と鈴が鳴ってくるところもウキウキとさせてくれます。
雪の中を静かに歩く…
さて、ここでちょっとクールダウン。冷たい空気の中を静かに歩いていきましょう。イギリスの作曲家ハーバート・ハウエルズ(1892〜1983)による合唱曲「ウォーキング・イン・ザ・スノウ」です。
ケンブリッジのレディー・マーガレット・シンガーズという合唱団のために、1950年に作曲されました。ジョン・ブクストンの詩に寄せて作曲されていますが、この人物についてはあまり知られていません。ミステリアスな響きが美しい作品です。
ウィーンのスケート行事のために作曲!
再び元気あふれる作品です。作曲者のヨーゼフ・シュトラウス(1827〜1870)は、かの“ワルツの父”ヨハン・シュトラウスI世の次男、“ワルツ王”のヨハン・シュトラウスII世の弟にあたります。
彼らが活躍した19世紀半ばのウィーンでは、人々の間でスポーツが流行し始めました。特にスケートは、それまで単なるお遊びだったのが、1867年にはウィーン・スケート協会なるものが発足して、スポーツとして人々の間で認識されるようになっていたのでした。
このポルカ・シュネル「スケート」op.261は、まさにその協会の行事のために、1869年に作られた作品なのです。
スケートで優雅にワルツ!
おしまいはスケートにまつわる有名曲、「スケーターズ・ワルツ」です。氷の張られた美しい光景が目に浮かぶような、優雅で軽快なワルツです。
作曲者はフランス人のエミール・ワルトトイフェル(1837〜1915)。上述のヨーゼフ・シュトラウスと同時代人です。彼自身の付けたフランス語タイトルはLes Patineursです。「スケートをする人々」と訳されることもあります。
5曲のプレイリストはこちら
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